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君に恋して3年目  作者: 佐々木水空
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君と捨て猫と

理科の授業のあとは国語だった。

俺は数学や理科は得意だったが、国語や英語といったものがどうも苦手だった。

英語は何を言ってるのか、何を言われてるのかわからなかったし、国語は正解が1つに限られていないのが好きになれない理由でもあった。

国語の時間は教科書のCDを聞くだけの内容だったので、寝ていた。

そして、チャイムがなって目を覚ました。

「起立。これで国語の授業を終わります。ありがとうございました。」

『ありがとうございました。』

と、一通りの挨拶が終わり机にぼーっとして座っていた。

すると、わかこが俺の近くまで来たとき

「健二くんってよく寝てるよね。さっきの国語も寝てたし、朝も寝てたよね?」

といきなり声をかけられた。

突然の出来事でどうしたらいいかわからなくなり、適当に

「あ、うん。昨日はよく眠れてなくてさ。」

と軽く返事をした。

このように返事するだけでも精一杯だった。

心臓がばくばくして、冷や汗などもかいていた。

その返事に対して、わかこは

「へぇ。そうなんだ。だめだよ、ちゃんと寝なきゃ、先生に怒られちゃうよ?」

と言い、わかこはトイレに向かった。

寝てるとこを見られた恥ずかしさもあったが、それ以上に嬉しかった。自分を見てくれていることが…

それを思うと、顔が赤くなり始めたので

うつ伏せになり顔を隠すように寝たふりをした。


家に帰り、飯も済ませ、お風呂も上がった後に、

自分の部屋に行き、真っ先に浮かんだのがあの子のことだった。

今はどうしているのかなとか、好きな人いるのかなとか

もしかして自分のこと…いや、ないない。

それは考えすぎだ。いやでも、もしかしたら…だからありえないって。と、色んなことを考えているうちに夜が明けてしまった。どうやら寝落ちしてしまったようだ。

あの会話以降は、特に何も話していない、そうしている間に月日が経ち、6月になっていた。


6月ともなると、そこそこあったくなって来る時期で

サバゲーが趣味の翔太と山にサバゲーをしに行くことが

しばしばあった。

今日は翔太とサバゲーで遊ぶ約束をしていたので山に向かったが、翔太の姿はなかった。

まだ来ていないらしい。時間をよく守る翔太にしては珍しいな。とか思いながら山を歩いていたらどこからか、

ニャーと鳴く声が聞こえた。声の聞こえる方に向かっていくと、まだ小さい生まれて1か月行かないくらいの子猫が二匹で鳴いていた。目は目やにでつながっていてあけられていなかった。体重も大きさの割に軽く、歩くのが精一杯のようだった。

その二匹を抱きかかえ山の交流センターのような場所に行くと、運良くおじいさんが3、4人ぐらいいた。

「すみません。なにかおつまみとか持っていませんか?

捨て猫を見つけたので、何か食べさせてやりたいんです。」

と聞くと、一人のおじいさんが

「ほぉ、そうかい。なら、これを持っていきな。」

と作業服のポケットから、おつまみなどが入ったお菓子をくれた。

中には食べさせてはいけないものも入っていたが、小魚が多く入っていた。

これを食べさせれば少しはもつだろう。

予想通り猫達はお腹が空いていたようで、小さく千切った小魚をむしゃむしゃと食べていた。

そのようなことをやっていると、ようやく翔太が来た。

「わり。遅くなった、ってあれ?なにやってんだ?」

と聞いてきた。

「こいつら、さっき鳴いててあそこのセンターの人からもらった小魚をあげてるんだよ」

と、答えると翔太は

「あぁ、捨て猫か、それじゃ今日はサバゲーはナシだな、」

そう言ってきたので、

「おう、わかった」

とだけ言った。

センターの中にはたまたま使われていないダンボールがあったのでその中に持ってきたタオルをしき、

自転車のかごに乗せて家まで帰った。

家につくと大きな声で、

「母さん!俺、猫拾ってきた!里親見つかるまで家においていい?」

と玄関で大きな声で叫んだ。

すると母は

「はぁ!?まじか、まぁ、いいや、」

と諦めたように言ってくれた。

俺のうちは犬を3匹飼っていて、捨て犬や捨て猫を見つけた場合は里親が見つかるまで家にいさせる、というのが家の中では自然だった。

「ネットでも探しておくけど、クラスでも言っといてね」

母はそう言った。

わかったと答えると母に猫を預けて俺は部屋に戻り

タイムラインで【捨て猫拾ってくれる人ぼしゅー!】

と書いて投稿した。

すると次の日、わかこが

「猫を家で引き取りたいんだけど今度家に行ってもいいかな」

と言ってきた。え?今なんて言った?うちにくる?わかこが?まじか!?

となり、返事まで少し間がたった。

すると

「健二くん?」

と心配そうにわかこがこちらを見てきた。

その言葉にハッとして

「あ、あぁうん大丈夫だよ」

と答えると、わかこは微笑んでくれた。

その笑顔は忘れることなどできないだろう。

こんばんわ!みくです。

とりあえず、ここまで読んでくれてありがとうございました!

感謝です。

さて、一話ではよろしく、以外何も話していない健二くんでしたが、急に発展しましたね!

これからも健二くんと、わかこちゃんの関係をお楽しみください!

感想やレビューなど書いてくれると嬉しいです!


この前の後書きでは毎週日曜日に更新していくのでよろしくお願いします!と言っていましたが、考えた末、一週間に一本は少ないな、と思うとともに、待っている間に忘れられてしまいそうだな、という気持ちがあったので今日、投稿することにしました。これからはいつ出すとかではなく、出来る限り高い更新頻度で投稿したいと思っています。

ではっノシ


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