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第9章その3
ナナセを送り出した後、トムはまたハジメに質問をぶつけてみた。
「ハジメさん、何か、あの人の話を聞いている時に、ものすごく苦しかったんだ。それに、手も合わせていないのに、ハジメさんの胸から光が出ていたよ。どうして?」
「ああ、そこまで分かったんだ。すごいね」
ハジメは感心して言った。
「ナナセさんは本来、自分が受け取るべきではない支払いを受け取ったんだ。僕は大丈夫だけど、人によっては彼女の傍にいるだけで、具合が悪くなってしまうかもしれない」
「皆、息苦しくなっちゃうの?」
「そうだね。今の様な状態がずっと続くと、場合によってはナナセさんは、この世界には居られなくなるかもしれないね」
「どうしてハジメさんは平気なの?」
「言っただろう、人の心は小宇宙につながっているって。小宇宙は光があふれているのさ。僕はいくらでも、そこから光を引っ張ってこれるんだ」
「ふうん?」
トムはよく理解できないまま、小首をまた傾げることになった。




