抗いたいのに
土砂降りの雨がふたりを濡らして行く
叩きつける雨がわたしを打ちのめして行く
嵐の中であなたがたたずんでいる
髪も額も頬もずぶ濡れのわたしたちは まるで迷子のように
押し寄せるなにかに耐えられず耐えきれず崩れそうだ
土砂降りの雨がわたしを壊して行く
叩きつける雨があなたをさまよわせる
ぽつんと立っただけのわたし
気持ちを持て余すあなた
濁流がふたりを飲み込んでいく
つかまる岸辺さえ 今はもう見えない
だけど
わたしはあなたのそばにいたい
それさえも許さぬと雨が告げる ほんとうの気持ちを伝えられるのは今だ
土砂降りの雨の中でわたしは叫ぶ
ただあなたの名前だけを
そう、あなたの名前だけを