表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日記「納豆と慣性の法則と重力」

 

 エッセイというか、しょうもない話だが自分としては面白い事があったので、小ネタの様な日記を書こうと思う。

 お暇な方はお付き合い頂きたい。

 俺は毎日夕食に納豆を食べる。

 納豆や漬け物なんかの発酵食品には善玉菌が含まれているらしく、腹に良いらしいので。

 さて。皆さんは「慣性の法則」をご存知(ぞんじ)だろうか。

 自然界には様々な力のベクトルが存在する。有名なものは重力。これが無いと日常生活がとても不便だ。マグカップでミルクココアも作れないよ。カップはプカプカ浮くし、ココアも霧状に広がるし、ミルクはマンガ風に水の玉になって、つつけば張り付いたりてんでの方向に散らばるだろう。飲もうとすると大きなものは顔に張り付いて来るという。なにそれこわい。

 まあ、ミルクココアだけの話では無いのだが。そう考えると地球の重力すごいな。

 では、「慣性の法則」とは何か。

 袖をちょっと折り返してみよう。折った部分がひとりでに元に戻らないのは摩擦(まさつ)がある為。布同士がこすれ合って止まっている為だ。ほっぺを()まんでみよう。痛い。摘まめるのは摩擦(まさつ)がある為だ。つるつるでつまめない、という人は摩擦係数が低いね。氷の上でボールをつつけば、スーッと滑って行く。氷は摩擦係数が低い為だ。

 「慣性の法則」は、今回の話では、このボールの状態と思って欲しい。加えられた力が維持される。摩擦や重力に邪魔されなければ持続し続ける、というようなものだと思って欲しい。

 では納豆の話に戻る。そう、納豆の話だ。

 俺は納豆をよくかき混ぜる。昔はかき混ぜるのが面倒で、しょうゆをかけたら(はし)に刺してかじる様な乱暴な食べ方をしていた時代がありました。でもかき混ぜて空気を含ませた方が善玉菌が活性化するとか友人Aが言うのでかき混ぜる様になった。

 俺は指先が不器用で、ジャムなんかの瓶は開かないと最後には俺に回った来るが、どうも指先にはあまり力が入らないのか、持ち方が悪いのか、手でつかんだものを落とす事が多い。加えて、左手親指は去年ちょっと切って以来あまり力が入らない。力を入れると痛いだけで、神経は無事なんだが。

 ここまで書けばもうおわかりだろう。

 納豆のパックが脱走したのだ。

 よく膝に全力ダイブされて泣く俺だが、今回のヤツは一味違った。

 フィギュアスケート並みのキレのある一回転を見せ、スタンッとテーブルに見事な着地を決めてみせた。

 俺の腹筋が崩壊の危機でした。

 隣の席に母が居る為、行儀が悪いだの注意散漫だのと、この歳になって説教を食らい、笑うわけにいかず。

 しかし殊勝(しゅしょう)そうにうつむいてもぷるぷる震える俺に、母は益々ヒートアップ。

 しかし俺の頭の中では納豆の華麗なジャンプがエンドレスリピート。

 く、苦しい! 腹筋痛い!

 堪えきれず、ぷふ、と噴き出す俺。

 しこたま叱られました。

 大体、俺は納豆に水平の回転と垂直の回転を掛けるんだが、垂直の回転を掛ける時納豆は中空にいるわけで、パックは当然軽くなる。なので、ちょくちょく失敗する俺はここを警戒していた。だが、それが油断になったらしい。水平にぐるぐるかき混ぜていた時に手からスポッと抜け、納豆に与えられた回転の力はパックをくるんと回したのだ。慣性の法則と重力の素晴らしいコンボでした。

 ビデオ回してたら某番組に投稿してたと思う。

 以上、しょうもない話を長々と失礼しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ