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鴉さんはお隣さんでした


 ガチャッ



「入って」

「お邪魔します」



 パチッと電気をつける。

 今日の朝出て行ったまんまの部屋に入って、鞄を置いてふと思う。



「一旦家戻って、制服着替えてきたら?まだできるまで時間あるし」

「あ、うん、そうするね」



 パタパタと来た道を戻り、バタンと扉がしまる。

 さて、あたしも着替えるか。








「ただいま!」

「はやっ!」



 望はうちを出てから数分で戻ってきた。ちゃんと着替えも済ませてある。



「だって、さくちゃん家のお隣だもん」

「あ~、そう、なんだ」



 まさかのお隣さんとは、全然知らなかった。

 このマンション防音バッチリだから、そこそこ大きな音出しても分からないんだよね。隣の玄関の開閉の音は玄関でかすかに聞こえる程度、リビングにいってしまえばほとんどの音は聞こえない。



「じゃあ、今から作るから適当に寛いで」

「何か手伝うよ」

「ん~、じゃあキャベツを3枚くらいはいで洗ってくれる?」

「わかった!」



 今日の献立は豆腐ハンバーグ、味噌汁、ツナ入りのにんじんしりしりだ。

 因みに豆腐ハンバーグにしたのは、豆腐の袋は破れていなかったが中が潰れていたからだ。



「洗ったよ!」

「じゃあ、それをこれくらいの大きさにちぎってくれる?」

「わかった!」



 望には味噌汁の具にするキャベツをちぎってもらっている。

 他の具はちょっと欠けた人参とジャガイモ、油揚げだ。


 それからも、あたしはハンバーグと付け合わせの調理、望には他の野菜を切ってもらった。



「できたよ!」

「ありがとう。もうちょっとでできるから、席ついて待ってて」

「うん!」



 パタパタとスリッパをならして、望が席に着いた。その姿がなんか小さい子供みたいで、ちょっと笑ってしまった。

 切ってもらった野菜を煮て、その間に付け合わせを盛り付け、豆腐ハンバーグを焼く。味噌汁は味噌と出汁を入れて完成。



 ピーピーピー



 ちょうどご飯が炊き上がった。

 ハンバーグもそろそろいい感じだ。



「できたよー」

「おいしそう!ね、ね、食べていい?」

「ふは、いいよ」

「いただきます!」



 テーブルにご飯と味噌汁、おかずを持って行くと待ってましたと言わんばかりに嬉しそうな望がいた。もしも望に尻尾があったら、ぶんぶんとちぎれんばかりに降っていただろう。



「おいしー!」

「よかった。豆腐ハンバーグ、もう一個あるけど食べる?」

「いいの!?」

「いいよ」

「やったー!」



 初めて家族以外の人に料理を作ったが、喜んでもらえて良かった。

 それから、望はご飯もおかわりして全部おいしいと言って食べきった。

 全部食べられそうな勢いだったよ。姉ちゃんの分、別でとっておいてよかった。



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