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魔犬士  作者: チョコ
43/48

43 揃う

逃げ惑う人々

魔物かどうかを見極める基準は肌の色、角の有無、目の数の違い

だが魔物の多くは人型であるがゆえ判断はさらに人々を混乱させていた


 


聖犬信者をまとめる政岡という人物

「光弾を放て!」

合図と同時に、腕型光弾装置から放たれた魔力エネルギーが魔物たちを薙ぎ払った



逃げる人達、だがその前に立ちはだかる魔物達

「おまえらは完全に包囲されている。これからロブ様、マカル様も加わり完全に支配されることになる。ふはは!!」



 ヒュンッ…

 

「なら来る前に小賢しいお前らを殺すまでだ」

 

 ブシャァ!!

冷酷な聖犬の声が囁くと

魔物の顔は噛みちぎられ、大量の血が噴き出した

 

魔物の頭部を吐き出すと、唸り声を上げ他の魔物達にも襲いかかる

呆然と立ち尽くしている魔物は聖犬の鋭い爪によって真っ二つになって死んでゆく


ただ、やられっぱなしではいられない魔物達は束になって飛びかかろうとする。武器を構え、魔法を唱えようとする

だがそいつらは聖犬の放つ光線によって塵と変わり果てていく


「確かこいつらは、まだマカルとロブはこの場にはいないと言っていたな。ならば今のうちにスゥイルを探し出し殺すしかない」

 

聖犬は信者にスゥイルを探し出す班と、周りの一般人を避難させる班に分けて命令を下した


 

「ここは危険です。聖犬様に気を取られず行きなさい」


「ちょっとなんだよあれ…!」 

動画を撮りながらその場を去っていく人達


「聖犬様に失礼な事をするでない!」

 

いい気はしなかったが、聖犬はカメラに顔を背け歩き出す


 

瞬く間に聖犬の動画は拡散されるSNSでの反応

 

立之宮にデカい犬がいた!!多分2mはあった

いや絶対嘘だろ、今頃AIでそんな動画簡単に作れるわ

嘘じゃないよ。しかもこの私を魔物から助けてくれた

信じてない奴ら、テレビつけてみ



とある家電量販店に映る速報のニュース

そのテレビの前に食いつくように見る通りすがりの人達


空を飛ぶヘリコプターの音、中からカメラマンがカメラを構え、立之宮の上空を撮影していた

「魔物は存在していました…何ていう光景なんだ」



 

 プルルル…

「くそテレビ局!!魔物はいたんじゃねぇかよ!!なんで全く流行ってないエンタメは取り上げるくせに魔物については全然取り上げないんだよ!ホワイトウルフの言ってたことは本当だったんじゃないか!!」


「大変申し訳ごさいませんこちらもやれることはしたのですがね」


「俺の娘が立之宮に遊びに行くって今日朝に家を出たんだよ!!これで娘に何かあったらどうしてくれるんだよ!!」


「大変申し訳ございませんね」


 

 プルルル…プルルル…

鳴り止まない各放送局への苦情 

国民のヘイトが一気に高まり始める…



 ……………………



聖犬とリュウガ達が立之宮で合流

ただ、竜輝だけがその場にいなかった


「竜輝から話は聞いた」

リュウガが言った


不思議がって聖犬はリュウガに聞く

「竜輝はいないのか?」


「竜輝は真里という人物を求めて魔物らのアジトに向かっていったよ。長らく音信不通だったんだけど、さっき連絡がついたそう」

  

「後に合流というわけか、こちらはマカルとロブがいない間にスゥイルを殺す作戦をねっている」 

 

「あなた達はロブのためにあの人数を集めたと聞いた。スゥイルのことは俺に任せてロブの抑制を行って」


「確かにそうだな。では私は探索に向かいます」

リュウガに近づき耳元で囁く

「聖獣様をしっかりお守りするように」


「マナのことね、もちろん俺にまかせとけ」


聖犬はリュウガを信じて繁華街から抜けていった

信者達もそれに後を追う



「俺達も分かれて探索しますか」


「分かれる必要ある?このままでも全然大丈夫だと思うけど」

河井は不思議そうに聞いた


「こっちの方がスゥイルを探しやすいだろ。見つけたら何か連絡してくれ、じゃあ俺は先に行くぞ」

リュウガは走ってどこかへと行ってしまった


「まぁ行きましょう河井さん」


「うん、そうだね」



 ………………



 ズバァッ!!ズバァッ!!

リュウガは刀で魔物を斬り落とす


「やっぱりスゥイルの気持ちは変わらないのか…子供のためならマカルに従事するとしたって、マカルは目標のためなら手段を選ばない卑怯者だぞ……」



 バッ…!!

リュウガの背後から突如として現れる魔物達

そのうちの1人がリュウガの後頭部を殴った


後頭部を押さえてうずくまるリュウガに追撃をくらわせようとする

しかし、リュウガは刀を後ろまで振りその魔物の首を斬り裂いた


4体の魔物達、その内の1体が叫んだ 

「スゥイル様を襲いに来たのかリュウガ!!」


「スゥイルの手下達か…じゃあこの近くにスゥイルがいるってわけか?」

後ろを向いて敵の数を数える


「人間に魂を売ったお前がスゥイル様に近寄るでない!」


「こいつら知らないのか…まぁいい!」

素早く近寄ると刀を構えた

器用な動きに反応する暇もなく1体が殺される


攻撃を受け流し心臓に一突き


背後から来る敵には後ろ蹴りをかまして吹き飛ばす


「あいつらに従事しているだけでは力は得られないぞ」


 シャキンッ!!

最後の1体の首が斬られリュウガは勝った

「よし、先に進むか」


 キャアァァ!!

遠くから聞こえてくる背後からの人達の叫び声


後ろを振り向くと1人の女の人が走って来る

「ハアァ…ハアァ…助けてください!!長い爪を振り…回す、目が1つしかない化け物がいるんです!!」

膝に手をつき呼吸を整える女の人


「長い爪…誰か被害者はいるか?」


「みんな…すぐ逃げていたのでいなかった気はします…」


「それでそいつはどこにいるんですか、教えて下さい」


「後ろです」

そう言って顔を上げた瞬間、女の人は叫んだ

「あ、あなたも化け物?イヤァァ!!」

走って逃げてしまう…


「角も生えてるし、肌も青黒い、仕方ないか。まぁ俺の目的はスゥイル。行こう」 



 ………………  

  

「ィザァンプがまだ見つからない…昨日からここにいたせいで連絡を怠っていた…だが目的を果たせれば大丈夫だから」


「ズゥイルざま…!!リュウガが…」

スゥイルの目の前に現れる瀕死寸前の手下


「来てしまったか…でも俺はもう決めた」


 ドサッ…

目の前で息絶える手下、しかしスゥイルはそんなことには目も向けない


「ここにいたかスゥイル…分かり合えると思っていたのにマカルに従事するなんて」


スゥイルの目の先にはリュウガ

「分かりあったつもりは一切ない。残された者を守るためには手段を選ばずにやる。勝てばいいんだ、実力では確実にお前より上なんだから」


「こいつ……完全に躊躇がない」

 

向かってくるスゥイル。リュウガはその場から動けずにいた

 

刀を構えはしたものの

振り下ろされた一撃はあまりにも重く、速かった

 

力強い一撃がリュウガを圧倒させる





 ………………


 

ビル群、あるビルの屋上に一人佇む巨体

黒い装甲が太陽の光を反射している。そう、ロブだ


「始まった。まず景気付けに派手に破壊してやる。暴れるってのはこういうことだろ」


屋上の柵を壊し、そのまま急降下を始めた


 ゴゴゴ…!!


 バゴーーン!!


着陸するとともに大きな爆音が起こり、周りのビルが倒壊していく


「聖犬が辺りをうろついてるのはビルの上から確認済み、ちょうど近くにいるところを狙ってみたが、どうせ今の爆発で殺せたとは思っていない」 


 

煙が晴れると目の前に見えたのは広範囲に広がるドーム状のシールド、信者達と聖犬がそこにはいた

「皆様下がっていなさい 」


「ほらな」


「ロブ、今ので何人もの人間が死んだと思っている」


「知らない。でも今ので数人程度お前の仲間も死んだんじゃねぇのか?」


「倒せればいいのだがな……」



 

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