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魔犬士  作者: チョコ
32/48

32 滅びの胎動

禁術を成功させたロブ、乱入してきた聖犬の運命は如何に




禁術が終わり、巨大なオブジェが粉の様に消え去った

静寂の後、狂気じみた笑い声が響き渡る

 

「ハッハッハッ!!ハッハッハッ!!」

ロブのどすの効いた笑い声が地を震わせる

「これが生贄術だ!!最強の力をこの手に入れた!!さぁ、戦いの続きを始めさせろ!」


「なっ、なんだその姿……アグルクはどこへ行った…?」

聖犬の脚がわずかに震えだす


「アグルクなら、生贄として俺の中で生きているさ。アグルクが自らその身を捧げたんだ、俺の為に」


「嘘をつけ、狂ってる…こんなのは間違っている!!」

 ビュンッ…!!

聖犬はうねる光線を放った


「効かないんだよ」

ロブは仁王立ちで動かない

 

光線はロブの背後をとって襲っていく。が、全ては吸収されていく…

 

「もう吸収出来るのは手のひらだけではない。そしてオーバーヒートという概念は消えた。くらえ!!」

 ビュゴンッ…!! 

ロブの全身から光が溢れる

身体から何本もの無数の光線が放たれた

  

聖犬に無数の光線が向かっていく

聖犬は猛攻を避け続ける。かすりながらも空中を飛び回る


だが脅威はまだ終わっていない


 ギュンッ…

その無数の光線がUターンして方向を変えた。一斉に聖犬に向かっていく

 

 バンッバンバンッ!!


「ぐはぁっ!!!」

全ての攻撃が聖犬を襲った

「なんだこいつの急激な進化は…、私のうねりまでをも完璧にコピーするだなんて」


「誰も私の装甲は貫けない。そして誰も魔力を俺に当てることはできない。これぞ完全な状態」


「あいつは見逃していい存在ではない。だけど私には倒す術はない…こいつは私では倒せない」

聖犬は後退った


「どうした、下がっているじゃないか。怖いのか?俺に負けるのが怖いのか!ハッハッハッ!!」


ロブは強くなりすぎてしまった。聖犬は完璧になったロブに手を出せない。

後ろを振り返ってその場から逃げてしまった…

 

「逃げたところで、俺がこの世界に存在していることに変わりはない。いつか俺の脅威が再びお前を襲うことだろう」


 



 

 

真泉下層集落――



河井を背負ってどうにか集落まで帰ってこれた竜輝 

「あのまま戦っていたら殺されていた…でも、当初の目的であるSNS監視部隊は破壊出来た。だけど流石に修復されそうだな…早くしないと」


リュウガは集落について一安心する

「やっと着いたようだな…ここが竜輝達の家か」


「はい、色んな所を移り渡って過ごしているから本当の家ではないんですけどね」


「先に入っておいてくれないか?俺は少しやりたいことがあって」


「もしかして、また潜入する気?それは流石に無茶だから」


「そんなことはしない。流石に俺も冷静になったよ」


「じゃあ良かった。すぐ戻って来てね」

竜輝は扉を開けて中に入った

 


リュウガは家の近くの木陰に移動した

刀を鞘から抜いて震える手で構えた

「くそっ!くそっ!」

リュウガは溜まったものを解消するかの如く刀を振る

「俺の今までの旅が意味のないものにならないように、必ず強くなって復讐を果たす!」




竜輝は河井とマナを寝床に寝かせ、コップに水を入れた。一気に飲み干して一息つく


するとマナは目を覚ました

「エゴロトを倒し、その後担がれながら目的を果たした。その後、外であの2人と出会う。こうして生きているということはあの後巻くことが出来たようだけど、一体どうやって」


「聖犬が守ってくれたのかは分からないけど、乱入してくれたおかげで逃げることが出来た。ロブかアグルクのどちらかは倒されたはずだけど…」

 

「だけど?」


「俺達は後ろも振り返らず必死に走って逃げたんだ。だけど一瞬出来た謎の沈黙…あれはなんだったのか」

 

「それは不思議だね。でも私ももっと強くならないと、できるだけ聖化せずに…」

 

「まぁ、俺にはまずやりたかったことがあるんだよ。このためにアジトに侵入したんだから」


 ガサガサ… 

竜輝はカメラを取り出して自分を映す


「何をするの竜輝?」


「ホワイトウルフとして動画投稿をするんだ。1からアカウントを作るつもりだけど、散々テレビに映されてきたわけだ。一時的でも注目されることだろう」 

 

竜輝は身体を魔物へと変える…


マナは悲しそうな顔で言う 

「残念だけどそんなことしても私達を信じる人はいないよ」


「そこが目的じゃない。生放送であいつらの闇を暴くことが目的だ。今はそれまでの準備期間だ」






 魔物のアジト――


 

円状に並べられたテーブル

マカルは椅子に腰掛け、手下から報告を受けていた

「女神によって出来た建物の崩壊は修復できたか?」


「下級らによって、今修復しているところです」

「マカル様、禁術というもの行ったと伺ったのですが、それは私にもできるのでしょうか」


「出来るが、お前みたいな弱い奴に生贄を消費するのはどうにも不合理。邪神様の体内には今、だいぶの人間、生贄が詰まっている。そこから消費するなど無理だ」

「だがな、私がお前の魔力が上がるよう教えることは可能だ」


「中級魔物の減少から、俺も強くなりたいって思っていたんです。ありがとうございます!!」


 キイィ…

部屋の扉が開かれる。中へとロブ、スゥイル、アイゼスの3体が入ってくる

マカルを確認するとその方向へと歩き出す


「ロブにスゥイルに、それにアイゼスじゃないか」 


第1中級魔物のアイゼス

「マカル様、女神の結末は圧巻でしたね」


「今までずっと育ててきた女神だったが、そこにリュウガが現れてしまった。でも、邪神復活の予言では女神を壊しても何も影響はないらしいからさ、仕方ないよね」


「もちろん、あの結末を見れるなら仕方ないですね。しかし、マカル様が禁術を成功したことによる能力、「邪神復活の予言」には目を見張るものがありますね」


「マカル〜まず俺に触れろよ」

呆れた風にロブは言った

 

「凄いよ。言わなくても分かるだろ?何より、ロブは自力でこの術について辿り着いたのが面白いんだよ。最高だ」

「それで、スゥイル」 


マカルは無言で近づいてくる


 ポンポン

スゥイルの肩を優しく叩く。顔を近づけ耳打ちし始める

「君もロブみたいに、アグルクのような生贄相手を探しておくといいよ。リュウガとか、因縁の相手を捧げる展開面白そうじゃないか?」


「あ、あぁ…そうだな…ライバルを捧げるみたいな感じか」


「楽しみにしているよ。では、予言の通りに動いてくれるかな?まずはロブ、重要な仕事だから頼んだよ」


「またこの身体で暴れられるぜ!ハッハッハッ!!」

 



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