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魔犬士  作者: チョコ
30/48

30 潜入3

スゥイルの手から逃れることができたリュウガ、ただその先にいたのはィザァンプ、そして女神





魔物のアジトへ走っているリュウガ


次の瞬間目の前が歪みだした

飲み込まれていき、違う空間へと飛ばされる



 

 

「はっ、一体何が起こっ…た。どこだここは」


目の前には女神の部屋に繋がる1つの扉があった

リュウガはドアノブに手をかけ、扉を開ける




「また会ったな…いや、今回は違うようですね」


 


女神と対峙するリュウガ――しかし、まずリュウガが目にしたのは


竜輝が壊した女神の胸部、そして中に吊るされている1人の女性だった


リュウガは唖然とした。それが輝子だったから 


「輝子…?生きて…」

 

 バゴォン!!


リュウガは女神の打撃をくらい壁に身体を打ちつける


「ぐはぁっ…!」


 

よろめきながら立ち上がると、女神の身体にまとわりつく魔物達がぞろぞろと姿を現してくる

「ケケケ…今回は1人か」


「輝子から離れろ…」

 

「輝子じゃない、こいつはもう女神だ。女神は我らと人間の両方の性質を持つ者を生み出すだけの存在だよ!ケケケ…」

 

「ふざけやがって…!!」

リュウガは刀を投げ、喋っている魔物の脳天を貫いた


投げ戻した刀を受け取り、正面から向かっていく


女神の攻撃は読めている。向かってくる女神の腕を避けながら走っていく


「ちょこまかと避けやがって、あの男を破壊しなさい手下達!」

 

女神の一声が辺りの魔物達を動かす


1匹2匹と増え、その数50匹にまで増え続けた

女神護衛隊の猛攻がリュウガを襲う


斬っても斬っても現れ続ける魔物、常に背後を気にしていないと隙を突かれて殺される


中には死んだ仲間を盾にして特攻してくる魔物もいた

そいつを先頭に他の魔物も真似し始める。みるみるうちにリュウガは押されていき、背後を取られ一斉に襲い出した


「うっ、ぐっ…オラァァ!!」

刀を振って覆い被さる魔物を吹き飛ばす


「俺は、救い出すまで死んでられないんだ」


魔物達は笑って言う

「救い出すことは出来ない。お前がここから出るには女神を殺すしかないからさ」


「ほんの奇跡があるならば、俺は食らいついてやる…!!」



女神の目が光る

リュウガに向けてビームを放った


 ドガアァン! 

 

「奇跡など起きない」

女神の冷たい声


 バゴォン!!


腕を振り、激しい衝撃波とともにリュウガは吹き飛ばされた。リュウガは地面に横たわる。目が虚ろになっていき、目の前が真っ暗になってしまう


「排除しなさい」



 


リュウガが目を開くと、そこは謎の空間だった

リュウガは死を覚悟した


すると目の前から輝子が歩いてくる 


「あなたが一目惚れしてくれて、あなたと一緒にいれて人生楽しかったよ。こんな私のために戦うなんてもう……やめて」


「辞めるわけにはいかない……竜輝達だって今、彼らがやるべきことをやっているんだ」


「私はもう女神から変わることはできない。私はもう助からない」

「処刑を受けた後、私はある魔物によって生殖機能だけを回復されたの。特殊な魔物を作り上げるために」


「やめてくれ…そんなこと聞きたくない。俺に戦ってほしくないからってそんなこと…」


輝子の声が低く変わる

「あなたのせいでこうなったの……お前に絶望を味あわせないと気がすまない」


「何…?お前は輝子じゃない…俺に絶望を与えるために来た魔物」


「ケケケ…そんな訳ないでしょ。お前に付いていかなければこんなことにはなっていないんだよ!」


「現実に返せ…!」


 



 パッ!!

リュウガは目を覚ました

再び刀を手に握ると、円を描くように刀を振るった


激しい魔物達の血しぶきが宙を舞う


「俺と輝子との絆はあんなものじゃない!」


魔物は全滅、女神とリュウガだけが残った


助け出す一心で素早く接近する

華麗な身のかわしで女神の攻撃を全て避けた


「小賢しい…!」


女神のビームが再びリュウガを襲う


刀で受け流す。衝撃が全身に伝わるも足を踏ん張って耐えた

「輝子はそんなこと言わない。ゆけ!!」


リュウガの思いきり刀を投げた

独自行動を行い、輝子と女神像を繋ぐ糸を斬っていく


「私の核が…くそ」


女神が気を取られているうちに、リュウガは女神の腕に飛び乗る。そのまま胸部へと走っていく

「もう少しだ。待っていろ」

輝子へ手を伸ばす


「このままでは…」

  


だが次の瞬間…

女神の足元から激しい爆発が起こる


「なんだ…これ…は」

リュウガの手は届かない


爆発によって床が開けると、女神像はそのまま下へと落ちていく

女神は最後にリュウガへ手を伸ばした 


「やだ。行かないでくれ」

リュウガも手を伸ばす。そのまま女神と同じように落ちていく



だが落ちる直前、誰かの手がリュウガを押し、運良く3階の通路へと弾き出された






その様子を陰ながら見ていたマカル


愛と別れを堪能できた彼は微笑んで拍手を送った

「ィザァンプが爆弾を設置してくれたおかげで最高のショーを味わえた。あいつも免除ということにしておこう。だが、本当のショーはこれからだ。ふっふっ……」





女神の落ちた大穴を覗きながらリュウガは絶望に浸る

虚空に向けて叫ぶように唸った

「なんで…なんでこうならなきゃいけないんだよ…!」


 

 タッタッタッ…

物音がして竜輝たちが駆け寄る。泣き崩れる一人の魔物を見つけ、竜輝は視線を合わせる。


「あなたは門の前にいた人か?」

 

「竜輝…こんなところで会うだなんて……」


「なんで俺の名前を…?」


「信じてくれるかは分からないが…俺は竜輝の父親だからだ。そして今お前の母親が…うっ……」


「どういうことだよ」


「うっ、もう俺どうしたら良いんだよ…!なんでこんなことにならなきゃいけない」


マナが悲しそうに言う

「この魔物は何かあったみたいだね。今は気が動転しているのかまともに喋れそうにない。目的は果たせたから、この魔物とここから出よう」


「そうだな…」



 


――アジト内は女神の崩壊によって騒然としていた。その隙を潜り抜けて脱出する


「あなたはさっき父親と言ってたけど、それは本当なの…?」


 

リュウガは嗚咽混じりに語り始める


「紛れもない本当だよ。竜輝は魔物と人間のに切り替えることができる。それは輝子と俺の子だから」

「ただ魔物の間では人間と魔物との交配は禁止されていた。バレたことにより輝子は処刑され、当時幼かった竜輝は山に捨てられた」

「見てみろ、俺がいつも持ち歩いているネックレス。ここには輝子と俺と竜輝の姿があるだろ」


マナは驚いた

「幼い頃の竜輝と全く同じだ」


「人間と魔物同時の力を持った存在を生み出せることはマカルにとって好都合、女神としてその力を乱用していた。そしてさっき女神は死んだ」


「そんな事が起きてたなんて…」


「俺は必ずマカルを殺す。もうあいつらを殺さなければ気がすまない」

 



陰でその様子を見ていた二人組

「悲しみから憎悪に変わる瞬間、最高の戦闘ができそうだぜ」


「…………そうだな」 

  

竜輝達の目の前に飛び降りると、それがアグルクとロブであることが分かる


「マカルの命令で来たはいいけど、だいぶボロボロな様子だな。怒りのままに俺等のことを倒してみろよ」

アグルク双刃槍を構え戦闘態勢に入った


「やりましょうか」

ロブも戦闘態勢に入る



リュウガはすぐさま刀を構え飛びかかろうとした。だが竜輝に止められてしまう

「そんなうかつに行ったら返り討ちにあいます。俺達の体力もそんなにはないですし」


「身を捨ててでもいいからやるんだよ!」

竜輝の手を振りほどいて走ってしまった


仕方なく竜輝は魔物態に変えて同じように走っていく



 疲弊した戦力で再び戦いが始まる

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