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魔犬士  作者: チョコ
27/48

27 囚われの女神

リュウガの手引きによって潜入に成功した竜輝達


魔が動き始める


そして物語は望月の勤める記者会社から始まる


――安西記者の会社ビル

 

 

「安西さん!以前ホワイトウルフに殺されたsaiという人物が殺しを隠蔽したという証拠を掴んできました」


「隠蔽していた奴が殺される。報復とみられるな、だがこれは何か裏があるはず、その証拠を聞かせてくれ」


 カチッ

望月が小型レコーダーを再生させた。


「この死体を処理してくれダナマ」


「また死体かよ、俺は生きてるのを楽しみたいんだよ」


「じゃあ次は生きてるのを持っていくよ。だけど、楽しむのを目的にしないでくれよ。あくまでも生贄だからな」




「生贄?こいつらは何かの宗教にでも信仰しているのか?」


「生贄……魔物だ。やっぱり魔物だったんだ」 

 

「また魔物か、最近起こる事件調べればほぼ魔物が絡んでるじゃないか。だから最近のニュースはエンタメ、誰かの不祥事ばっか」

「だけどこういった話題を取り上げたら身の危険がな…」



 


――2人の下級魔物がマカルについて話し合っている


 

「なぁなぁ、マカル様が人間の女と一緒にいるところを見た奴がいるらしい」

「それはそれは絶世の美女だったとよ」


「マカル様が人間と愛を育むなと言っていたのに…まぁ四天王は別ってことなんじゃないの?」


「せこいなよ…」


 

低く重い声が下級魔物の耳に響く

「私をせこいと思うのか?」


振り返った先に立っていたのはマカルだった


「ま、マカル様…?!い、いえ…ただの変な噂話を、ホントだったら…その、あの…」


  

「これを見てもお前らはそう思うのか?」


 

「見て…もら…う?」


マカルの両手が2人の顔に近づく



下級魔物達はあまりにも現実のような夢を見させられた

謎の空間、自身の手を見るとマカルそのものになっていた

「マカル様視点…?横には女?遠く前には、男?」


マカルの声が響く

「愛を私に捧げよ!邪神様、これにて禁術を始める!」


 

人の女を奪っては心酔させるマカル

愛を好むマカルは愛をも血肉に変える

 


遠く前にいる男の声は聞こえない。ただ叫んでいることは分かる



そして次の瞬間、突如現れた邪神の巨大な手が女を襲う

握り潰したその血が全てマカルに吸収される


「あぁぁ……何だよこれ…マカル様は一体何のためにこんなことをしているんだ……!」 


「何人もの愛が俺の生贄になった。また一段階力が…!」



下級魔物の目が見開いた

悪夢から覚めたかのように過呼吸になり、倒れる



「一筋の光が介入することで魔はより増幅する。もう時期第2の闇が生まれる事だろう」






 ――アジト内部に侵入した竜輝達

 

「エレベーターに乗り込むぞ」


「たしか3階でしたよね」

河井は3階のボタンを押した


「あぁそうだ」

「河井、今から行くSNSを監視している場所はマカルにバレる前に破壊するんだ。後、命は大事にな」


「ふぅ、頑張れ俺、怖気づくな」

「あれ、3階ボタン押したはずなのに…」

河井は、押したはずのボタンのライトが点灯しているのに気付いた



  

闇から竜輝達の姿を見ていたィザァンプ

「侵入者発見…(わしはわしのやることをするだけだ…)空間移動!!」


 

 

 

◢◥階

エレベーターが開くとその先には1つの扉だけがあった

「地図と…違う?」

地図の画像と照らし合わせる河井


「魔術だ…完全にやられたぞ。もう戻ることは出来ない」

竜輝はエレベーターのボタンを押すも、反応しない


「そういえばこの扉、相田が辿り着いたところだ」


「迷いし者が辿り着く…いや、魔術によって強制的に迷わされているんだ」


「進むしかなさそうだね。竜輝」

マナの表情が険しくなる


「河井、武器を用意しておけよ」

竜輝はそう言うと、ドアノブに手をかけた

開いた先には巨大な女神像が待ち構えていた



――女神の部屋


アスファルトに包まれた重々しい雰囲気の空間 

「映像の通りだな…」

 

竜輝が呟くと、女神の声が部屋中に響いた 

「迷えし者がまた、しかも3体」

  

「どこだここは」


「正確に言えば4階、地図上では何も記されていない空間」

「前に殺されに来た奴と同じように、あなた達も私の糧となるがいい」


すると、巨大な女神像がゆっくりと腕を振り下ろしてきた。


「避けろ!」

竜輝は河井を抱え、マナと同時に飛び退いた。


 ドォォン!!

床が砕け、衝撃が部屋全体を揺らした。


「……動くことは出来ないはずなのにこの圧力……」

竜輝は額の汗を拭う。

マナの顔も険しくなる

「感じる。途方もない魔力……」


「囮は俺がやる。マナ、奴が腕を振り下ろした瞬間に飛び乗れ」


「分かった。急所を探す」

マナは頷き、河井に視線を送る。


「河井、射程圏内に立って援護しろ。撃つタイミングは任せたぞ」


「りょ、了解……!」

河井は銃を握りしめ、唾を飲んだ


「行くぞ!!」

竜輝の身体が魔物へと変貌していく。

 

すると女神の目がギラリと光った。

「敵意は変わらないみたいね……潰れろ!」


 バゴォン!!

竜輝は軽やかに横へ跳ね、巨大な腕をかわす。


「今だ!」

マナが跳躍、女神の右腕へと取り付いた。


 タッタッタッ!

颯爽と駆け上がるマナ

 

そのマナの目の前に、銅像の表面から這い出す魔物達

「グガァァ!」

血走った目でマナに飛びかかる。


「邪魔だ!」

光牙が閃き、魔物を両断。血煙が宙に舞った。

「こいつら、銅像を守っているのか…?」

 

考える間もなく女神が竜輝へ向けて腕を振るう


 ブオォン!!

マナは必死にしがみつき、牙で鉄肌に噛みついた。


「侵入者が…!小賢しい…」

女神が声を荒げる

 

そのうちにマナは肩まで到達し、牙を光らせる

「急所候補を潰す!」

 ガギィッ!!

脳天に突き立った牙が光を放ち、亀裂が走る


 ゴゴゴ……

女神の顔が歪む

「脳を壊せば勝てると?脳も心臓も、ここには無い!」


次の瞬間、女神が大口を開け、咆哮した。

「私は魔力で動く鉄の塊だ!」

 ゴオォォォ!!

身の毛もよだつ衝撃波が吹き荒れ、マナが吹き飛ばされる。


 

「魔力だけで動いてる?なら、あの魔力は攻撃のための魔力ではないとしたら…近づける……!」

竜輝が壁を蹴ると、残像を残して女神へ突進

女神の腕が迫るが、そのたびに彼はかわしていく

 

女神の目が光る

「近付くな!」


 ズガァァン!!

目からビームが放たれた。咄嗟に竜輝は避けるも、そのビームは壁を抉っていた

竜輝は息を切らしながら立ち止まる


女神の右腕が振られ、竜輝が壁に叩きつけられる。


「ぐっ……!」

 バアァン!!


「私を舐めるでない!!死ねぇ!」

女神がビームを溜めるその時――


 カチャッ

河井がスナイパーライフルを構えた

「今度は、僕が助ける番だ…!」


 バンッ!!

銃声が響き、女神の右目が爆散。火花が飛び散った


「やった……!」

河井が叫ぶと同時に、竜輝が瓦礫を振り払って立ち上がる


「ナイスだ河井!」

竜輝は瞬足で胸部へと潜り込み、拳に全力を込める

「これなら一撃が入る!オラァァ!!」


 バゴォン!!

胸部が砕け、黒煙が噴き出した。


「ギィィィアァァァ!」

女神の絶叫が部屋を揺らす。

「このままじゃ私は…私は…私わぁ!!」


 ゴゴゴ…!!

やがて黒い霧が渦を巻き、竜輝達を包み込んだ


「私は元に戻ってはいけないの…元に戻っては…」


霧がなくなるとそこに竜輝達の姿は無かった…

  

女神の胸部、瓦礫が1つ2つと落下していく


空いた胸部の中、

中には糸で繋がれた謎の女性が吊られていたのだった…







竜輝達が目を開けるとそこは真っ暗だった

「どこだ…ここ」


「竜輝、ここはどこ?真っ暗だよぉ〜」

マナの叫ぶ声が近くに聞こえる


「河井か?そこにいるんだな」


「私もここにいるぞ」

マナも近くにいる様子


「竜輝〜!暗いよ〜」


「分かったから!今照らすから」

竜輝は人間態に戻ると、炎魔法を駆使して辺りを照らした



ボワァッ!

照らして分かったのは、ここがトンネルだということ


歩き回ると、壁に"地下通路900m"と書かれていた


「地下通路…俺らはあの黒い霧で地下まで飛ばされたのか?くそ…また戻るために出口を探さないといけないな…」





 ――南門前


リュウガは1人で監視カメラ魔物を返り討ちにした


そして最後の一体、凄まじい剣技で魔物の脚を斬り裂く。頭を蹴り上げ瞬時に刀で貫いた


「これで全員か…少し、無茶をしてしまったな」



だが、まだリュウガは知らなかった。強大な魔がすぐそこに近づいていることに……

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