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魔犬士  作者: チョコ
14/48

14 潜入調査

竜輝達以外にも魔物を敵対している者達がいた。それは平華教の残党、魔物によって崩壊してしまったこな宗教を復活させるために自分達のやる事を遂行する



数年前魔物達に潰された平華教の残党が動き出した


平華教教祖はマカル率いる四天王に殺された。よって残党の佐武が代わりに務めることになった


佐武の性別は男、そのカリスマ性で側近に須川という女を引き連れ、平華教の残党40人ほどと魔物への復讐を誓う新平華教を立ち上げた


秘密裏に武器を持ち込み、実際に数体の魔物を殺した経験を持つ


 


そして平華教の残党達は、まず真泉町に住まう人間達の下層集落に向かっていった


「ボロボロだ…あの頃の真泉町はこんな下層地帯など無かった。だいぶ酷いな」

佐武はそう言いながら集落に入っていく 



「誰だねあんたらは、何十人とここに来やがって、こんなところにそんな人数、住めると思っているのか!?」

ここの集落の首長が怒りながらやってくる


「俺達は平華教を潰した魔物を殺すために来た」


「平華教って…」


「嫌う気持ちも分かる。だがそれよりもあいつらを殺すほうが先、お前達はここにいて何をしている?」


「わしらはもう監視下に置かれているからもう何も出来ない。何かしたら生贄行きじゃ」

「魔物が存在するという事実は世間には伝わらず終わっていく、どうせ変わらないからあっちに行ってろ」


「何も出来ないと決まったわけじゃない。いるんだろ、来い尚人」



集落の中にあるボロいテントの中から出てきたのは、30歳くらいの男の人だった

「首長すみません、実は裏で魔物についての情報をまとめていました」


「お前も……平華教の1人だったのか?」

 

「私は平華教の回復の為ではなく、魔物の存在を知っている1人としてこの世の中を変える手助けをしたいだけなんです」

尚人は、誠意を込めて言った

「確かに平華教にいたのは事実ですけど、この思いで戦いたいと思ってるんです」


「君がへんなマネをするとわしらまで連帯責任を課せられるんだよ!もうやめてくれ、他のところでやってくれ…」


 カチャッ…

銃を構える佐武

「話の聞かねぇジジイだな…口答えするならここで黙ってもらうか」


「おい佐武、それは流石にいけない」

尚人は首を振って言う


「こいつらと何年もいて情が湧いてるのか?本来の目的を忘れるなよ」



首長は怯えながら言う

「わ、分かりました…この集落にいてもいいです。ただし、あまり目立った行動だけはしないで下さい」


「最初からそうしとけばいんだよ。ほらみんな行くぞ」


「この集落の先に真泉市民ホールという場所がある。そこならこの人数でもいられるだろう」


 

そうして、尚人が引き連れ、佐武達は真泉市民ホールを目指して歩いていった





 ………………


真泉市民ホールの広いロビー



「それじゃあ尚人、情報をわけてくれ」


「分かった。まず魔物は人間を生贄にして何かをしようと企んでいる。後定期的に魔物が見回りに来たりするから気をつけて」

「そして魔物の学校が出来た。下級の魔物は魔法が全然使えないからそれの改善のためだと思われる」


「魔物の生態については?」


「魔物は人間を使って性欲と支配欲を発散させている。あの集落にいる女性はほとんど、被害に遭ってます」


「ひどいな…」

佐武の仲間達はそう呟いた


「まぁ学校なら潰せそうじゃないか」

佐武は魔物の生態についてどうでもよさそうに口を開いた

「魔法が使えないのならその無力なうちに銃ぶっ放して殺すしか無いだろ」


「できて間もないならその可能性ならありそう。でも乗り込むとなるとリスクは高いけどね」





 ………………


 

下層集落で唯一の男性での性被害を受けた河井

同じ被害者同士で辛さを分け合える人もおらず、その嫌な思い出がいつも1人、頭の中にこびり付いていた


だが、佐武が乗り込んできたことを知り「後はどうなってもいい」の思いで仲間になることを決意する




 

早速、河井は佐武のところに行き、思いの丈を伝える 

「僕はあの忌々しい魔物達を倒すために力を貸したいんです!仲間にさせてくれないでしょうか」

 

佐武は椅子に鎮座して聞いている

「名前は?」

 

「河井と言います」


「いいよ、ちなみに魔物の奴らには何をさせられたんだ?」


「あ、それは…暴力とかです」


「ふ〜んそうか、じゃあ必ず復讐を果たせ」


「ありがとうございます!」

「思ったよりすんなりと決まったな…」


「早速、魔物の奴らが集う学校に潜入して欲しい。そこは人間が1人もいないのに国からの補助金までもらっているんだって、最終的には政府とも戦うつもり。外で武器の配布をしている行ってくれ」



それに応じて河井は急いで外に出ていった

 



佐武の側近の須川が言う

「あんなやつ頼りに無さそうだけどなんで仲間にしたの?」

爪をいじりながら言った


「別に死んだら死んだでいい、数いたほうがお得だろ?それにあいつは魔物に対しての復讐心が強い、もしかしたら何かしてくれるかもしれない」


「流石は佐武ね」

須川は座っている佐武に後ろからハグをする


「これも平華教のためだ」

佐武は須川の手を優しく擦った



 



魔物の学校に突撃する10人グループ、平華隊が完成する

隊長はデバーという屈強な男


「この現状を変えられるのは私達しかいない!!変えるんだ、行くぞ」

平華隊の隊長が言った


それに続いてグループの隊員全員は力強く返事をする

各自支給された銃を持ち、フードを被って素顔を隠す


初めての戦いだが、河井の心には燃えたぎっていた




 ………………


 ドッドッドッ…

隊員達の足音が聞こえてくる

だが、その足音が急に止まる


彼らの目の前には、真泉町の中心部を守る門があったのだから

「こんなの聞いてないぞ」


「どうしますか隊長…!いったん戻りますか?」


「戻る必要はない。戻ったとしてもこの壁を越えなければならない」


「ですが、越える方法が無ければ意味がありません」


「私に方法がある。ついてこい」 

真正面から門に向かって行った



 



門番2人は遠くからやってくる平華隊を見て不思議がる

「おいお前、なんか前から来てないか?」


「ただの人間の様だな…一体何なのか?」


「特にマカル様から事情聞いてないよな?」


「ないない、てことは不届き者の可能性が高いよな」


「そうだな、構えておくか」

2人は先の鋭い槍を構え出した





 ドッドッドッ…

門番の目の前に到着する

「通らせろ」


「隊長、それは少し強引すぎませんか…」

隊員が小声でつぶやいた




「そう簡単に通らせるわけにはいかない。ここは超高級住宅街でさまざまなセレブが住むところだ、お前たちには似つかわしく無い」


「そうか…」

デバーは懐から何かを取り出そうとする 


「金か?金じゃ俺らは動かないぞ」


「金じゃない、死だよ」

デバーはハンドガンを手に取り銃口を門番に向けた


「な、」


「知ってんだよ、ここが魔物の巣窟だってことを」


 パンッ!!

銃声が鳴った

銃弾が頭を貫き、門にもたれかかるようにしてその門番は死んだ


「ヒッ、ヒィッ!」


 パンッ!!


もう1人の門番も同じようにして死んでいった  

持っていた槍はなんの意味もなさなかった


「こいつらの身ぐるみを剥がして誰か2人がこいつらの代わりになれ、残った死体はどっかに捨てておけ」



 誰がいく?誰がいく? 

隊員が囲いあって話し出す

  


そんな中、河井が口を開いた

「で、デバー隊長…流石にこんなやり方、いくらなんでも…」 


「何おかしなことを言っている?ここで門番をしているということは魔物に魂を売ったということだ。魔物に魂を売った時点で殺すに値する存在になっただけ、魔物に魂を売った奴は、ま、も、の、分かったらついてこい!」


 

隊員はデバーを称え出した

「流石はデバー隊長だ。一生ついて行きます」


河井は唖然として立ち尽くしている


 

「お前たちが決めないのなら私が決めよう」

「まず田中、そして佐々木の2名が門番の代わりを務めろ。後は魔物を殲滅するためについてこい!!」

そうしてデバーは大きな門に手を置いた。しかし門が動く気配はない

「どこかにこの門を動かすスイッチか何かがあるはずだ。探せ」

 

「隊長!あいつらの休憩室にそれらしきボタンがありました!!」

 

「ほぉ、外接されているあの部屋にか、今行く」

デバーは走ってその部屋に向かった

 


 

デバーはその部屋に到着すると、机に置いてある機械を触ろうとした。だがその手が止まる

「待てよ、急に門が開いて俺らが出て来たらおかしいのでは…門を越えた先がどうなってるのかも分からない。流石にこの先を真正面に歩くのはリスク過ぎる」

「この部屋に裏口があるかもしれない、そこから中に入れれば一番いいのだが……」

その中で隊長は、一部床が開けられそうなところがあるのに気付く。だが棚が邪魔して開けられない


そこで隊長は隊員に命令する

隊員と協力してその棚を動かした


扉を開けるとそこは深い穴だった。壁にははしごが取り付けられており、降りれるようになっている


そこで隊長は言った

「私が様子を見てくる。安全だったら下からライトを点滅させる。時間はどれだけかかってもいいから安全に降りてこい、1人ずつな」


隊員の返事がくると、隊長ははしごに手を掛け慎重に一歩ずつ足を降りさせた




ライト点滅が来るまで隊員達は不安が募るばかりであったが、一分も経たないうちにそれは来た


 チカチカ、


「よし、俺らも行こう」

1人の隊員がそう言うと、後に続いて1人2人とはしごを降り始めた



 



「しっかり8人いるな、それでは先に進むぞ」

降りた先は、土を掘り作った道の様で、何も照明がなく真っ暗、隊長のライトだけが頼りになる洞窟のようだった


体験したことのない雰囲気が彼らの緊張感を高めさせる

ただ単に無言で歩き続けた


 ザッザッザッ、

デバーが2方向に分かれた道を見つける

「左の方に扉がある。行くぞ」



ドアノブに手をかけた瞬間にどんよりと重みが伝わってきた

それでも隊長は開けようとする。ドアノブを回した次の瞬間…


 

 ブワァッ!

 

扉が勝手に開けて中から"何か"が放たれた

その"何か"とは、黒く渦巻く霧のような何か。得体のしれない、生と死の狭間にいる ただのざわめき

人の怨み辛みの詰まった思念を感じさせる


「閉めなければ…!」

 ガッ…!

そのざわめきを抑え込むために瞬時にドアノブを掴む

「なんだこれは…なんと表現するのが正しい…?!」

「なんなんだ……これは!!何かの怨念と表現するのが正しいのか?」


「隊長、早く閉めて下さいその扉を!!なんか苦しくなってきました…」

隊員数名は頭を押さえてうずくまる


「違うんだ…!閉めようとしても、向こうから何かが……お前らも助けろ!!」


「は、はいわかりました…!」

隊員は隊長の身体を後ろから押した



 ダシテ…ココカラ、ダセ!!

 ダセダセダセ!!

 


 グググッ…!!

だんだんと扉が閉まっていく

「い、いったい何なんだよこれ!」


 バタンッ!! 


「はぁ…はぁ…はあぁ……早くここから抜けるぞ」



閉じたドアには「地下通路へのドア」と紙が貼られていた

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