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使命

「と、まあこんな感じだ。フィクテゥスの発信場所はアラブ首長国連邦。」

ニシキ博士は再生ボタンを止めた。


アスノヨゾラ哨戒班の隊員全員が会議室に集まっていた。


「盗聴できたんだな。C-チップって。」

ミゲルが言った。


「それよりテンは本当に危ない奴なの?」

フィロはテンを見つめた。


「私も何でここに来たかは分かんない。」

テンは肩をすくめた。

「だけど昨日寝てちょっとだけ分かったかも........。」


「どう言う事だ?」

ミゲルが身を乗り出した。


「私には何か“使命”がある事。そしてその使命を果たすにはあの“羽根”を取り返す必要がある事.......それだけは分かった。」


「その“使命”って何?」

ヴェルケが恐る恐る質問した。


テンは考え込んだが返ってきた答えは


「.........分からない。」

だった。


「まあだけど、どの道羽根を取り返さなきゃいけないっつう事は変わらない。」

ミゲルが笑った。

「なんてったって俺たちはアスノヨゾラ哨戒班だ!!!困っている人を助けるのが俺たちの仕事だろ?!な?」


ヴェルケは困った顔をした。

「だけど僕たちはパスポートも持ってないんだぜ。どうやって飛行機に乗るんだよ?」


「偽造パスポートを作ってもらった。」

そう言うとミゲルは5枚の大日のパスポートを机の上に置いた。


「なら武装は?飛行機で行くから銃器は持っていけないんじゃ......。」


「私が現地で腕利のガンスミスと友達なんだ。現地で揃えれば良い。」


「チケットは?」


「もう取った。」


フィロはテンと顔を見合わせるばかりだった。こんなにも奇跡が起こるとは思っていなかったのだ。


「フライトは?」


「明日だ。荷造り開始。」


全員が作業に取り掛かった。

フィロは小さな荷造りをすると、特にする事も無かったのでミゲルの部屋に行った。

ノックしようとすると、革ジャンに作業ズボンのミゲルがダッフルバッグを抱えながら出てきた。

いつも戦闘服を着ているイメージがフィロには有ったが、あまり気にしなかった。


「カッコいいだろ?」

ミゲルは革ジャンを見せつけながら笑った。


「やっぱり戦闘服は脱いだ方がいい?」

フィロが質問した。


「まあ.....そうだな。俺の服、何枚か貸してやるよ。」


フィロの格好はTシャツにM1ジャケット、短パンになった。


「何か変な感じ。」

フィロはTシャツを見ながら言った。


「我慢しろ。民間人として装うんだ。あと念のため戦闘服は持ってけ。」


外ではヴェルケがモーターボートの準備をしていた。


「よし、皆んないけるな?!」


「おう!!行こうぜ!!」


モーターボートは全員を乗せて出発した。


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