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ミチノミライ  作者: ばくー
いつもの朝
5/59

5

ここからが大仕事だ。それと意識しなくとも、鼓動が早くなっているのが分かった。


ユナは何度か深呼吸し心を落ち着かせると、ポケットから細い布切れを取り出す。


何度やってもこれだけは慣れない。


毎回、このロボットの製作者を恨むのもこの時だ。


ほんの一瞬だ。起動してしまえば、右脳がカメラと同期して黒い視界が半分減る。

ただ、右側は暗いままだ。


「あ…カコ~?もう少しかかりそう?」


「どうしたの03?なにか不具合でも?」


(いや…そういうわけじゃなくって…)


ユナは握りしめた目隠しと通信ディスプレイを交互に見た。

黒い画面には無機質な“Sound ONLY”の文字が浮かんでいる。


「その…」


ユナは口を開きかけてすぐにつぐんだ。


ここではみんな、弱音や泣き言はなしと決めていた。


したがって、ここでカコに甘えるのも得策ではない。


(いつからこんなこと言うように…)


「ううん。何でもないよ」


数秒前の自分をいさめながら、起動ボタンを押す。


(よし、罰として後でガレキ周り三十週追加だ)


一人で走るのはそれほど嫌いじゃないし。


操縦桿の横の赤いランプが点灯し、準備万端だと告げる。エンジン、火器、レーダー問題なし。

後は最後の点火剤だ。これでアフノイドは起動する。


「03、ダイブ・オン」



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