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糸の半分  作者: 幻月
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認知されていない男児

 四騎士の一人マタルと


「マタル家に養子として入っていたハイドです。

お久しぶりです。叔母上。」


マタル家の嫡男であり

次期騎士と噂されるハイドだった。


 ハイド-マタル

 

マタル家現当主の嫡男であり次期当主とも噂され、

その実力は他の四騎士も認めるほどだという。


ただ、彼の戦い方は少し特殊だという噂を聞いたことがある。

何でも…剣を逆手で持ち、左手は何も持たず足技を使うとか…。

 

「貴方が、レ・ワイズの娘だという証明は出来るのですか?」

 

先程までとは違い少しだけ

だけれど確実に音を緩め言葉を紡ぐ母上。


相対するハイドは口角を少しあげたまま


「『我誓約を司る者。

汝ら求む宝玉を護りし者。

我名はレ・ワイズ・インズ・アレティ。

我の剣は国のため

我の命は民のため

全ての者への安寧を誓い

其れを阻む全てを凪ぎ払う

剣となることをここに。』」


ハイドは滞ること無く言葉を紡いだ。


何かの誓約を。


「叔母上は聞き覚えがあるでしょう?」


先程と寸分違わず口角をあげたままの

ハイドに私は不気味さを感じた。


確証は無いが、危険な人物であるような

そんな危機感を抱いた。


「これは我が母が成人の際に立てた誓約。

この内容は血縁者にしか伝えられないもの。


であれば、この内容を知っていることが

私がレ・ワイズの血縁者であることの証明かと思いますが?」

 

-この国には成人する皇族は各々が誓約を立てる。

それは秘匿の儀式であり

皇族である血縁者にのみ継承されるもの。

-という風習がある。


 自分の家族の誓約を知り

自分はどんな誓約を立てるか

それを考えていくのが幼い頃からの習慣だった。


(確かに、誓約を知っているなら、彼が血縁者なのは間違いない。)


(…誓約が合っているならば。)

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