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夜の詩  作者: くろたえ
7/14

 浄火


糞と脂のつまった革袋


天に逝くには重すぎて


欲望 しがらみ 罪 羨望


がんじがらめで地べたに転ぶ


いやしき精神


あさましき肉体


地獄の業火に焼かれて消えろ


きれいな灰になったなら


風に吹かれて散ればいい



しろい灰になったなら


ふるさとの海に行くのを許してくれるか


粉の灰になったなら


いつか歩いた山に行くのを許してくれるか


そうして残ったひとかけの骨を


あなたが口に含んでくれないか


私はチョークのように砕けて


ガラスのような音を出すだろう


パキリ パキリ


かすかな音をさせ


あなたの舌を吸うのだろう


しろい灰の私は風に散り


白い骨の私はあなたの中を通り過ぎよう




天に逝くには重すぎて





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― 新着の感想 ―
[良い点] 素晴らしい出来映えです! 「灰よ」とか好きなのでイメージが凄く振ってきました。
[一言] うぉぉぉ…… この詩だけで☆5入れたい……っ! めっちゃ刺さりました。
[一言]  『天に逝くには重すぎて』 ここでグッと胸が絞られました。 ある程度生きてきた者は、大なり小なり、そんな感慨を持って生きているのでしょうね。
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