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夜の詩  作者: くろたえ
6/14

消えた村 子供殺しの数え歌


ひとつ  氷室に腐らぬ少女の遺体

ふたつ  不老不死の薬に嬰児の心臓

みっつ  身投げの少女たくさんの男の慰み者になったから

よっつ  酔った男が気まぐれで蹴り上げた幼子

いつつ  苛立ちと共にゆさぶり振りまわし事切れた赤ん坊

むっつ  村の長者の囲い女が女児を産むも未来を苦とし首絞めた

ななつ  仲間意識を保つため村八分の家を皆で放火。寝ていた子供が黒焦げに

やっつ  山の者が憂い子供を連れ去る

ここのつ 今夜はいい月夜。はだかの子供に酌をさせ粗相をした子を摘まみに酒を飲む

とうでとうとう長者の息子槍を手に持ち村の男を刺し殺す。すべての男を成敗するも養われる母や女が包丁で刺し殺す


伝達で来ていた役人が隠れて見ていた

そっと逃げ出し上へ報告

髭の偉い人は指示を出す


はじめちょろちょろ なか ごうごう 泣く赤子はもう居ない

水が村を襲う

雨もないのに村に水は溜まり続け

全ての死体も生き残った加害者も全て水の底


立派なダムができました


水の奥底に残酷な心だけが残ります


奇麗な水が流れます


ふもとの町まで流れます


そうして村の狂いは、ゆっくりと広がるのです



消えた村のお話です





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― 新着の感想 ―
[良い点] これは壮絶ですね…… 閉ざされた村! 恐ろしい! 長者の息子にグッジョブと言ってしまうほどに! [一言] ひとつ ひるから ひところし ふたつ ふきつな ふるいどに みっつ みをすて みな…
[良い点] 凄絶です……! ラストが怖いぃぃぃ……!
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