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終わらぬ夏の雨
水が空までのぼる
溺れそうな夜
ぬるむ夜気に細胞まで朽ちていく
寝苦しく
窓を開ける
空は真綿の雲が覆う
雨は満たしてはくれない
雨は潤してはくれない
ただ
息をふさぐ
ぬるむ夜気が清涼な記憶さえ腐敗させる
べとつく風がこれからの未来にさえ泥を塗る
雨が降っている
清浄になるでもなく
涼みをくれるでもなく
息が出来ない
息が出来ない
ああ、
鳥が飛んでいない
溺れてるのに魚さえ来やしない
窓を開けておくよ
朝になったら
僕の目を突きに来るがいい