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夜の詩  作者: くろたえ
13/14

砂の城


砂をつかむように

もろく崩れる幸せを握りしめた

確かにあった温かな感触

命を謳う鼓動だった


砂が崩れていくように

握りしめた指先から流れ落ちた

心のあった場所

私の正義が在った


砂に涙はとどまらず

黒いしみだけ残して消えた

叫んでも泣いても

砂は動かず冷たく凍る


砂にかいた幸せを

自分で壊して涙した

幸せを怖がる心が逃げ出した

誰のせいでもない


砂が流れ去る

ひとりきり

助けを呼ぶ方法を知らない

助けを呼ぶ資格もない



風が吹きすさぶ

夜の波が来る

打ち寄せて壊れる

暗闇の中の


ちいさな砂の城


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― 新着の感想 ―
[良い点] 砂砂砂……ときて最後に風! この世の無常感がたまらんですね! 生々流転的な側面も! よかったです!
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