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終末の悪魔たち  作者: ベイビー
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第三章:新たな敵

第三章:新たな敵



白髪の少年


2020年・2月19日・8時21分

ウーーーーーー。ウーーーーーーー。ウーーーーーーー。

艦内のサイレンがけたたましく鳴っている。


「艦長、20キロメートル北方から生命体接近中です!進行速度マッハ2であります。」

「ええい、映像映せ‼︎。早く!。」


モニターに目標が映し出された。まさか…


「人だと…、ということは能力者か!国連のサーバーに接続し、該当する能力者を割り出せ!」

「それが、該当者がいないのです。そもそも飛べる能力はレインさんしかいませんし、レインさんは緑炎の能力なのでコイツでは絶対にありません、そもそもFNBから連絡が来るはずです‼︎」

「となると、新人かな?本部の奴ら、サプライズしやがったんじゃないの?」

「少なくとも、悪魔ではないので我々の敵ではないでしょう。」



ここはFNBから30キロ南下した海域である。

空母2隻とイージス艦を含める軍艦5隻の計7隻の艦隊が、南極探査のため進行している。


「目標、300メートル上空!降下しています。どうしますか?」

「攻撃はしなくて良い。人間なんだからな。この艦に降ろさせろ。」

「了解‼︎」


と次の瞬間。


______「ドラゴン・バースト」______


謎なる少年から神秘的までの紫色の光が溢れ出す。

その光?いや炎?は一直線に各戦艦めがけて放たれる。


____どおおおおおオオオオオオオオンン!!!!!!!!!!____


一瞬にして7隻の戦艦が海の藻屑と化した。船員達は死ぬ覚悟すら許されず命を絶たれた。


赤き炎翼にて宙に浮いている少年は無表情である。


「対魔連合。お前たちではこの戦争に勝てない。全てを余に委ねよ。」


そう言い残し少年は南極方面へと去っていった。





始まり



同日。6時55分


「ふぁ〜、よく寝た。」


アラームを止め歯を磨く。

昨日は疲れていてベットに横になった途端眠りに就いてしまった。

夕食も食べてなかったので腹の虫が鳴る。


プルル…プルルル  スマホが鳴る。


「はいもしもし」

「春斗君おはようジョニーだよ。今日は8時に長官室まで来るようにと長官直々に指示をくださったよ!僕は食堂にいるからそこで合流しよう!」


そういうとジョニーは電話を切った。

春斗はすぐに寝巻きから正装へ着替え、髪を整え食堂へ向かう。

食堂は水面下6階の中央に位置する。

彼の部屋のすぐ近くにあるので移動が楽である。

食堂に入るとジョニーが春斗の分の食事も準備してくれていた。


「ジョニーありがとう。」

「いや、なんて事ないさ!朝からうどんはどうだい?僕は日本のうどんが大好きなんだよ。」


嬉しそうにジョニーは麺をすする。春斗も目の前のうどんを食べ始める。


「ところでジョニー、長官が僕を呼んだんだって?」

「そうなんだ、任務のことだと思うよ。何たって君はSS級なんだから。」


ウインクしてくるジョニーはさておき春斗は自分の能力について考えた。

彼の能力黒き砂は主の思うがままに形を変え、その強度はピカイチである。

悪魔の電撃も防御できるため対悪魔戦では有利になるだろう。

春斗は自分の能力についてそれぐらいしか考えていなかった。


「ま、与えられた任務はこなすだけだね。」


そういうと春斗は席を立つ。


「じゃあねジョニー、行ってくるよ。」


そう言い別れる。長官室は海面上9階である。近くにあるエレベーターに乗り上を目指す。



ここは長官室。長官サンドレスは目の前で大変くつろいでいる少女を見つめる。

フランスのお菓子を次から次へと口に運んでいるのはSSS級の能力を持つレインである。


「レイン君、今日は新しい仲間が来る日なんだ、もう少し気品を持ってだな…」

「え〜、仲間が来るからこそいつも通りにするべきじゃなくて?」

「はあ、君の父上は君を甘やかしすぎたようだ…」

「あら、父上を小馬鹿にしているので?長官であろうと許せませんわよ。」


バチバチと目線が交差するがこれは日常茶飯事のことである。



__コン、コン __  ドアを叩く音がする。


「入りたまえ。」


サンドレスがそういうとドアから少年が入ってくる。


「初めましてサンドレス長官。桐谷春斗と申します。以後よろしくお願いします。」

「おお、君が噂の新人君か!やあ、そこにかけたまえ!」

「なにい〜?こんな冴えない男子なのお⁉︎あーあ、期待して損した。」


緑髪の少女の発言にカチンとくるものの春斗は席につく。


「レインの態度は許してやってくれたまえ、早速本題に入りたいんだが、君は1つ疑問を持っているはずだ。違うかね?」


見透かしたように長官が口を開く。


「はい、その通りなんです。許可証がないと入れないエリアについてなんですけど、疑問というか、とても興味深くて…変な研究とかしてるんじゃないかとか…」


横でお菓子を頬張る少女を横目しつつ、春斗は答える。


「ふふふ、変な研究か。してなくもないんだが、実際目で見たらわかるよ。今から見に行こうか。」

「え?今からですか?」

「もちろん!すぐ行動に移そう!」


三人で移動しようと立ち上がる。そのとき。



「長官大変です。南下中の艦隊との連絡が途絶えました。数分前にレーダーが捉えた人物が関与していると思われます。」

………………

「司令室で詳しく聞こう、レインいくぞ、春斗君も来なさい。」


そういうと長官は急いで司令室へ向かう。

司令室は長官室の近くにあり、すぐついた。


「状況を説明せよ!」

「先ほど、8時20分ごろレーダーが高速で飛行する人物をとらえました。ここよりも北から飛んできたのと、姿が人間であったことから何らかの目的で国連本部が送ってきたのかと思い連絡したのですが彼らも知らないという事で、長官に連絡しようとしたところ当艦隊からの連絡が途絶えたわけであります。」

「確認のため、偵察部隊を派遣させているところです‼︎」

………………

「人…だと…。それは確かなのか?」

「はい、モニター映せ!」


モニターにははっきりと白髪の少年の姿が写っていた。炎に身を包み高速で移動する少年が。


……………………私と同じ始祖……………………


レインが青い顔をして呟く。


「まて!そいつはどこに向かった!?」

「はい、当艦隊の上空で少し停止した後、南極方面へと飛んで行きました。」

「そいつ、サウスホールに行ったわね。」


レインが口を開く。


「ああ、おそらくそうだろうな。」

長官も同意する。何か恐ろしいことが起こりそうな予感をそこにいる誰もが感じていた。

ただ一人、不敵な笑みを浮かべる者を除いて。



そして、世の中が大きく動き出す‼︎

次回!悪魔の攻撃が日本を襲う!

お楽しみに!

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