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始動(2)

俺らは走って校舎に向かい、一段飛ばしで階段を上っていった。マサオは2回に着くと、

「じゃあ、また後で」

と言って自分の教室に向かった。

俺と奥は同じクラスで、俺らの教室は4階にある。ゆっくり上っても息が切れるのに、走って一段飛ばしで上るなんて最悪だ。

俺と奥が教室に入ったのはチャイムと同時だった。

「危なかったなぁ、あと1秒遅れてたら遅刻やで、やばない?」

俺は息を切らしながら言った。すると奥は

「誰のせいやねん!」

とツッコンだ。俺らは自分の席に座り、息を整えた。

「今日、来んの遅かったなぁ。どうしたん?」

宮原(俺の前の席の優等生、いつも俺の愚痴を聞いてくれたりして、いい奴だ)は俺に尋ねた。

「今日は完璧寝坊した。」

俺は自慢げに言うと、宮原は笑いながら、

「なんやそれ」

と言った。

時が経つのは早い。気がつけばあと一時間で学校が終わる。次の時間は、英語表現だ。俺はどうやら英語表現の先生と相性が良いらしく、話をする時は、いつも会話が弾む。先生は陰で俺らからゴタマ(最近話題の動画投稿サイト、HOUTUBEの人気ラッパー)と言われている。最近では俺らがつけたあだ名が本人にバレ始めたらしく、いつもと違う服装できたり、髪型を変えたりしている。どうやら今日は、夏の海を想定したファッションらしい。少し気が早いきもするが、あまり気にしないでおこう。

「皆さん、こんにちは、何か質問ある?」

彼の授業は特殊で、いつもこの一言から始まる。

「先生!!」

いつものようにみんなの授業先延ばし作戦が始まった。この作戦は、真剣な眼差しで先生の回答に耳を傾けることに意味がある。どうやら先生に火がついたらしい。良くやったぞYUKO(クラスメイトの広田ゆうこう、ゴタマ先生と同じくキャ面ライダーをこよなく愛している)。

「先週のキャ面ライダー観ましたか?」

「よくぞ聞いてくれた、観たよ、先週は本当に神回だね。」

「本当にあの回は凄すぎましたよ。特にあの最終回での衝撃の事実ですよね。」

「本当に広田はわかっている。みんな広田を見習ってキャ面ライダー1話から見ないといけないよ。」

「分かりました、先生。見る前にもっとキャ面ライダーのこと知っときたいんで、もっとおしえてくれませんか?」

俺は例の作戦の次陣に出た。

「もちろんいいよ。」

案外、壁は脆かったようだ。

これから話は一気に加速するので乞うご期待!

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