第5話 抱いたものは
生きてました…
そよそよと風の音が、ざわざわと木々の葉が擦れる音が響く縁側
「はぁ…」
そんな中で俺は一人溜息をついていた
「あの話本当なのかな…」
あの話…つい先程紫さんが聞かせてくれたじいちゃんの事、そして俺の事。
(俺がここに…幻想郷に子供の頃に来たことがあるってのは写真があるし事実なんだろうけど…)
話の中で紫さんが見せてくれた本…アルバムの様なものには確かに幼い頃の俺とじいちゃん、そして紫さんが今俺がいる縁側で写っている写真が貼ってあった。
(でも…)
此方に来たことがある、それはまぎれもない事実なのだろう。だがもう一つじいちゃんに関して聞いた事はまるで
(まるでマンガとかラノベみたいな話だったな…)
話の内容は要約するとこうだ。
じいちゃんが過去幻想郷でとてつもない強さを持っていて、その力をそして仲間と共に異変と呼ばれる事件を解決していったという。
「……もし事実だとしてなんでじいちゃんはそんな力を持ってたんだ…?」
なぜ、そんな強大な力を持っていたのかそれは紫さんは教えてくれなかった。
(いつか、嫌でも分る日が来る…か)
その一言が俺が出した疑問に帰ってきた言葉だった。
「んー……だぁー!やめやめ!これは考えてもしょうがない物だ!きっとそう!」
頭を掻きながら立ち上がる。これは今考えても仕方ないと疑問を押しつぶしながら。
「はぁ…もう寝ようそうしよう」
縁側から去り、貸し与えられた部屋へと赴く。
「確かここだっけ…」
部屋に入ると布団が敷かれていた。
「あれ、誰か敷いてくれたのかな」
(こんな事までして貰って…何から何まで至れり尽くせりだな)
よく整えられふかふかしてそうな布団。この布団ならすぐにでも寝付けそうだ。
「さて、寝るか」
思った通り布団はすごくふかふかで、数分で眠気が襲って来た。
(これは…すごい気持ちいいな…)
布団の魔力か、それとも色々な事があったせいか直ぐに夢の世界に落ちていった。
「龍矢…あなた、死んだのね…」
月明かりが照らす林の中で一人呟く。
「あなたみたいな強い人でもやっぱり、病や寿命には勝てないのね…」
その声は淡々としていても、どこか悲しげで。
「……せめて、死に目くらい会いに行けばよかったかしら」
寂しげで。
「……龍矢」
名前を呼ぶ。
「…龍矢」
求める様に。
「龍也」
幼い少女の様に
「龍矢ぁ…」
その声は涙に濡れていた。
お久しぶりですね!!生きてます!!
何年振りだろほんと…東方のssなんだり小説なんだりを読み漁っててふと、(そういや俺もなんか書いてたっけ)と思い埃を被ったIDとパスワードを掘り起こしログインそしたらありましたよカビの生えてそうな奴が!
そして久しぶりに書くかぁと思い立ち数年のブランクに四苦八苦しながら書きあげたのはこれ…
ま、まぁ!数年振りにしたらよく出来てるんじゃないですかね!多分!
それではまた気が向いたときにでも
今度は年単位で開かない様にしたいな…