プロローグ
始まるよ
※誤字や脱字は脳内補完でお願いしますm(_ _)m
ピッ…ピッ…ピッ…
静かな病室に心電図の音が響く。今にも消えそうな命の音。
自分の目の前には以前の姿からは想像できないほどに弱ってしまった祖父が横たわっている。
そして、その祖父は半年前に肺癌で余命宣告された、今月がその宣告された月だ。
少し前、見舞いに来て帰るとき俺だけが呼び止められた、そして今祖父の横にいる。
「真矢……」
「なに?じいちゃん」
「呼び止めて…悪かった」
「いいよ謝んなくても、そんな事」
ぎこちなく笑いながら言葉を返し、目を逸らす。直視できないのだ、痩せ細り弱りきった祖父の姿が。
「真矢、実はなこれを受け取って欲しかったんだ」
そう言うと、祖父は握りしめた手を苦労しながら持ち上げ開いた。
「これは?」
祖父の手の中には綺麗な硝子玉のようなものがあった。
「お前、よく一人の時、何処か別の世界に行きたいって、言ってたろ?」
「あ、あれ?聞かれてた?」
「ああ、……もし、本当に別の世界に行きたいと思うなら、その覚悟があるなら、こいつを握りしめて強く思え。それでお前の望みは叶う」
「それ、どういう……」
「話しはそれだけだ、早く行け。母さんたちが待ってるぞ」
「う、うん。また来るね」
俺は、そう言って病室を出た。
病室を出るときに見えた祖父の顔は笑っているように見えた。
「真矢、早く起きなさい。遅刻するわよ!」
「んぅ……」
(行きたくねぇ、行ってもまた、いつも通りのイジメラレライフが始まるだけだし)
「あら、電話?母さん行くけど早く起きるのよ!」
「……はぁ」
端的に言おう、俺はイジメられてる。
別に俺は何もしてない。まあ、運が悪かった、それだけだ。
入学早々悪共に目をつけられた。
ただ、それだけ。
それだけで、楽しい高校生ライフは最悪のイジメラレライフに変わっていった。
何度も誰かに相談しようと思ったが、家族に心配はかけたくなかった。
で、そんなことがあって俺は、別の世界に行きたいなどと言っているのである。
「……しかし、あの硝子玉みたいなの、本当にあれに思えば別の世界に行けるんだろうか?」
そんな風に考えていると……
「おにい……」
「んぁ、どうした?……楓?」
母さんが開けっぱなしにしていった扉のところにいつもは朝から寝起きとは思えない太陽のような笑顔を見せる妹の楓が、今にも泣きそうな顔で立っていた。
「ど、どうした?母さんと喧嘩でもしたか?」
「ちがうの…」
「じゃあ、なんでそんなに元気ないんだ?具合わる「おじいちゃんが」え?」
「おじいちゃんが、死んじゃう!」
「……え?」
楓は、そう言うと泣き出しその場に座り込んでしまった。
俺は、そんな楓になんの言葉もかけれないまま母さんが来るまで立ち尽くしていた。
なんだよ、東方projectの二次創作なのに霊夢達が出てないじゃないか!
はい、ごもっとも。ですが、大丈夫です!次回からちゃんと出ます(多分)
次回は来週投稿(予定)