3頁 〜幻覚魔法〜
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「その幻覚魔法ってのは、俺も使えるのか?」
「いや、当然のことだが、誰にでも適正というものがある。貴様が使えるかどうから知らないが、ここにいる私を含めた7人の騎士の中で、幻覚魔法を使えるのは私だけだ。特に5属性に属していない幻覚魔法は使えるものが少ない」
遠回しにお前なんかが使えるわけないだろ、って言われてるような気がするのは俺だけだろうか? 気のせいだと思いたい。
つーか、こいつらの世界の当然を言われても俺らはわかんねえっての。まあ、そんなこと言ったら、また剣を突きつけられるだけだから言わないけど。
適正がわかればどの魔法が使えるかわかるんだろう。それ以前に魔法が使えるかどうかすらもわからないのか。
適正もあるだろうけど、魔力的にも使えないかもしれないからな。さすがにMPとは呼ばないはず。そもそも魔法が存在する世界でゲームなんて科学的なものが存在するんだろうか。
俺の好きな漫画とかだと、だいたい魔法と科学は共存しないんだが。魔法があったら科学なんて必要ないからな。
テレビとかゲームは魔法じゃ無理だと思うけど、電子レンジとかは魔法があればいないからな。いや、でもそう考えれば共存もありかもしれない。俺としてはぜひ共存してほしいところだ。
「適性ってのはどうしたらわかるんだ?」
「特殊な水晶に調べたい者の姿を映せば簡単にわかる。といっても、その水晶は生産量が少なく市場なんかには出回らないし、この国ではこの城にある1つだけだ」
「なるほど。じゃあ、今度は魔法ってのはどうすれば使えるんだ?」
「質問の多い奴だな。使用方法は簡単だ。体内の魔力がその魔法の使用魔力に達していて、魔法文を詠唱すれば発動する」
質問が多いって……こっちはなにもわからない状態でこっちの世界に連れて来られたのに。
それにしても簡単というわりには、魔法文の詠唱なんて面倒な作業が必要みたいだ。そんなの詠唱してる間に攻撃されるだろ。
よく漫画とかで強い奴が使う無詠唱魔法とかは存在しないのか? それも俺に使えるかはわからないが。
「魔法文を詠唱しないで魔法を使うことはできないのか? 例えばなにか道具を使ったり、無詠唱でも発動できるようになる魔法とか」
「できるかどうかと言われれば、一応できる、だ。ただし身体に魔力が馴染んでいる場合ではないと使えないため、よほどの熟練魔法使い以外は使えないはずだ。熟練魔法使いは詠唱ではなく感覚で魔法を使うと言われている」
なるほど、使えないわけじゃないのか。きたばっかで初心者の俺だけど、試してみる価値はありそうだ。異世界特権みたいなものがあるかもしれないしな。
感覚だろ……魔法を使いたいってイメージして、体全体に魔力が行き渡るイメージ……さっきミレイがしたみたいに、消える魔法を発動できるように心に思う。
目を固く閉じ、体に力を込めた。特に普段と変わらないし、俺の身体に魔力は存在しないのかもしれない。せっかく魔法があるのに使えないのは結構ショックだ。
固く閉じてた目を開き、体を見てみるが消えてる様子はない。失敗か。通常の魔法はわからないが、幻覚魔法については使えないみたいだ。
「どこだ! どこへ行った!」
俺が魔法の失敗を伝えようとした時、ミレイの叫ぶ声が聞こえた。それにともない、ミレイ本人や周りの6人の騎士が一斉に剣を抜き、警戒するようにそれを構えた。
「おいおい、どうしたんだよ、急に殺気立って」
意味がわからなかった俺は一番近くにいたミレイに尋ねた。すると彼女は周囲をきょろきょろと見回して、俺の少し右を見つめ剣を鞘に収める。警戒はまだしてるみたいだが。
「……貴様、魔法文を詠唱せずに魔法を使ったのか?」
少し更新が遅くなってしまいごめんなさい。
テスト期間が終わりましたら、もう少し早くできると思います。
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