表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

8.

最後の最後に失敗するとは、俺も馬鹿だな。


「なんで、お前が、ここに」


「はは、ばれちまった、な。大輔が消えてから、俺も、飛ばされたんだ」


「僕、要を殺した」


「まだ死んでねーよ。役目を終えるまで、魔王は死なない、死ねない。いくら死にそうだってな」


でも実はちょっとしんどい。

俺はゆっくりと腕を腹まで持っていくと、まだ刺さっていた剣を抜く。とたんにゴボリと噴き出す血。


「要!大丈夫?ねぇ、要!」


大輔が必死な顔で俺の腹に手をあてる。そんなことしても血は止まらないってわかっているだろうに。


「…大輔」


「うん」



「あとは、頼んだぞ?……我、魔王、佐々木要。魔王を撃ちし勇者、千葉大輔の願いは古の誓約より果たされし」


あぁ、酷くだるい。

でもあとはあいつが願いをいうだけ。

俺の役は終わった。


「さぁ、あと、は、お前のしごと、だ。おれは、もう、ねるな。いつか、いつかまた―――」


会えるといいな。



あぁ、眠い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ