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「椅子クソ兄弟」シリーズ1  作者: 竹刀おとこ
1/4

前編

 俺がホラ吹きで有名な先輩

と旅行していたときの電車での本当の話。

 トイメンにカップル風の男女が座っていたんだな。

 男は、

 かなりのイケメンだがヤワな感じで凄く痩せていたんだが、

問題はその隣。

 はっきり言ってデブのブス女。

 それだけでも笑ってしまいそうなのに、

 凄く小さく見える弁当

をくちゃくちゃ音をたてて凄い勢いで食べ終えると、

 隣の男がちょうど3分の1くらい同じ弁当を食べているところで、

 いきなり

 「あんたはダイエット中だから、

そのへんにしなさい」

と言って、

 その弁当を横取りして同じように

くちゃくちゃと犬のように食べ終えると

プーと大きなおならをしたんだよ。

 俺はしっかりと笑いをこらえたが、

 隣の先輩は大笑いしてしまったんだ。

 普通ならここで気まずい雰囲気になって、

 どちらかが席をはずすところなんだろうけど、

 そのデブ女、

 先輩を指さして

 「あんた今私の顔を見て笑ったでしょう」

とずうずうしくも怒りだしたんだ。

 先輩が怒りだすかと思ったら、

 多分、ホラ話をしたかったんだな。

 「いえいえ、そんな、奥さん。

 違いますよ。

 思い出し笑いです。

 本当ですよ。

 きっと、

 奥さんも私のガキの頃の話しを聞いたら

笑いたくなりますよ」

と平然と言い返したんだ。

 そしたら、

 そのデブ女、

 意外にカンが鋭どくて

 「私を笑わせる自信があるの」

って、

 先輩の顔を見て言うんだ。

 「なんせ、

 本当の話だから自信もへったくれもないけど

笑っちゃいますよ。

 なんせ、

 あの椅子クソ兄弟の話ですから」

と先輩は相変わらず、

 ガラが悪いのかわからない話し方をした。

 すると、

 そのデブ女

 「あら、あの椅子クソ兄弟の話し」

って、

 いかにも知ってるかのような言い方をして

 「でも」

と急に小声になると

 「小さな声で話しなさい」

って真顔になったんだ。

 先輩は予想もしないデブ女の対応に少し考え込んだ後

 「では、汚い話しなんで、小声で」

と言って話し始めたんだな。

 「私がまだ小1の頃、

 うちのクラスと隣のクラスに双子の兄弟がいたんですよ。

 何の授業だったかは忘れたんですけれど、

 授業中、

 凄いにおいが後ろの方からしてきたんです。

 そのときは、

 誰かがすごい屁でもしたんだろうなあくらいに

思っていたんですが、

 授業が終わったら大騒ぎ。

 なんと、

 双子の兄の隣の席の椅子の上に

きれいなとぐろを巻いたアレがのっていたんです。

 そう、

 奥さんが思っているとおりですよ。

 それだけじゃなく、

 弟がいる隣のクラスでも、

 奥さんが考えているとおりのことが起きて、

大騒ぎになったんです。

 で、

 誰となく、

 その双子の兄弟を椅子クソ兄弟

と呼んでいじめるようになったんです。

 でも、

 二人とも

 自分はしていないと、

 シラをきり続け必死にいじめに耐えていたんです。

 でも、

 誰もがその兄弟が犯人だ

と思っていたものだから、

 いじめはひどくなるばかりです。

 もちろん、謎は残りますよ。

 わかりますよね。

 どうやって、

 アレを椅子の上に移動させたのか?

 しかも、

 きれいにとぐろを巻いたままの状態でということですよ。

 どちらのクラスも欠席した子の椅子の裏には

落書きがあったので、

 椅子を取り替えたということではないんですよ。

 しかし、

 その謎こそが

 双子の兄弟が犯人である証拠のようなもんだった、

 みんな思っていたんです。

 まあ、

 そんな謎はいいんです。

 問題はその後です。

 数週間ぐらいしてからのこと、

 校門の前につるっぱげで相撲取りのような大男が、

 刃物のようなものを持っていて、

 その両脇に、

 椅子クソ兄弟が両手を組んで立っていたんですよ。



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