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転生したら悪役令嬢のテディベア ʕ·ᴥ·ʔ 〜かわいさといやし系スキルだけでこの子と家族を暗殺者から守れ......るわけあるか!  と思ったけど、あれ? 意外といけるぞ?  作者: しゃぼてん
3章 おかあさまのゆくえ

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第24話 テディベア、だつごく

 地下牢の暗いろうかをちょっと歩いていくと、またてつごうしがあった。その向こうに、カギのたばが見える。見張りの兵士は、なんかむこうのほうで立ち話をしていた。


 チャンス。今のうちに。


 おれはてつごうしのすき間を通り抜けて、ジャンプしてカギをゲットした。


 さぁて、もどってこれで牢屋のカギをあけよう。

 おれはがんばって鉄のカギの束を運んだ。


 鉄のカギは重いなぁ。おれ、テディベア、もともと力はないけど、細長く変身すると、もっと非力になるっぽい。


 おれががんばってあるいていると。


「ああ……茶色いもふもふしたロープがカギを持ってゆらゆら動いていくのが見える……もうだめかもしれない」


 パパさんのつぶやき声が聞こえた。


 おれはまずクリスティーナたんの牢のカギをあけた。カギがいくつかあるから何度がためさないといけなかったけど、ちゃんと開いた。


「ありがとう。テディ」


 でてきたクリスティーナたんはおれからカギを受け取り、パパさんのいる方に向かった。ちなみに、この時に、おれはもとの形にもどった。


「おとうさま!」


「クリスティーナ?」


 クリスティーナたんはカギをあけ、でてきたパパさんがクリスティーナたんをだきしめた。


「クリスティーナ、ぶじでよかった」


「おとうさま。はやくここからでましょ」


「そうだな」


 クリスティーナたんはおれをだきあげて、呪文をとなえた。


「カミゴエメナカイゴミメエウナシイロ」


「な、なんと。クリスティーナ。透明化の魔法なんてものをおぼえているのか? しかも、杖なしでそんな高度な魔法を成功させるなんて」


 パパさんはすっかりおどろいていた。

 やっぱりすごいよね。クリスティーナたんも、このとうめいになる魔法も。

 こんな魔法つかえたら、いたずらやりほうだいだもん。クリスティーナたんはいい子だから、めったに使わないけど。

 男子に悪用されたら大変だぞ。


「まえに、おかあさまのおへやにあったごほんでおぼえたの。つえがなくてもテディがいっしょにいるとだいじょうぶなの」


 え? そうなの? おれって、杖がわりになるんだ。

 でも、「テディにそんな効果はなかったはずだが……」とパパさんがつぶやいているから、たんにクリスティーナたんがすごいだけっぽい。


 クリスティーナたんはパパさんにもとうめいになる魔法をかけ、ふたりは逃走を開始した。


 地下牢の見張りをうまくすり抜け、階段をあがっていくと、じきに立派なろうかにでた。

 ここは王城の中。昔、転生前のおれがゲームをやっていたとき、こんなところを通ったような気がする。ゲームの中はドット絵だから、ちょっと自信ないけど。


 ろうかの先の大扉のところには、兵士が二人たっている。あの扉を通れば、外に出られるだろうけど、扉をあけたら、そこにだれかがいるのがバレてしまう。


「こっちから行こう」


と、パパさんがささやいて、クリスティーナたんの手をひっぱった。


 たしか、パパさんが向かうあの先は広間になっていて、庭へもつながっていた気がする。

 庭園の方から逃げるつもりだろう。

 

 だけど、広間に入ってすぐ、パパさんは立ち止まった。

 パパさんとクリスティーナたんのとうめいになる魔法がとけていた。


 そして、広間には、黒いフードをまぶかにかぶった魔法使いが立っていた。

 さっき大臣のそばにいた奴だ。


 それに、なんだかおれは、この敵に前にも会ったことがある気がする。

 たぶん、おやしきが燃えた火事の時。ロビンをたすけようとしていた時に、火と煙のむこうに見えた人影。

 あれはこの魔法使いだった気がする。


 魔法使いはゆっくりとフードをあげた。

 魔法使いはとても美しい女性だった。

 冷たい美しさ。赤い瞳が冷たくひかっている。

 魔法使いの美しい女はざんこくそうな笑みをうかべた。


「会えてうれしいわ。あなた。クリスティーナ」


 パパさんとクリスティーナたんが、おどろいたようにつぶやいた。


「ベアトリス?」

「おかあさま?」


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