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転生したら悪役令嬢のテディベア ʕ·ᴥ·ʔ 〜かわいさといやし系スキルだけでこの子と家族を暗殺者から守れ......るわけあるか!  と思ったけど、あれ? 意外といけるぞ?  作者: しゃぼてん
3章 おかあさまのゆくえ

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第21話 テディベア、獣人の村に行く

 ミャオリーはフモート村まで走っていきそうだったけど、とちゅうで馬車がおれたちに追いついた。

 チェスター様がちゃんとミャオリーに追跡魔法をかけていたらしい。

 さすがチェスター様。ただのさらさらな毛並みのお犬様じゃない。


 で、おれたちは馬車でフモート村に向かった……んだけど。


「フモート村は獣人の村ミャー。ミーも一度行ったことあるけど、山の中にあるミャー」


 フモート村は王国のはずれの山の中にあるらしくて、馬車では行けないらしい。

 近くまで馬車で行って、最後は山の中を歩いて半日。おれたちはついにフモート村にたどり着いた。


 この村の家は王国の都市にたっている家とはちがって、とってもそまつだ。


「ミャー。人間の臭いはこっちからするみゃっ」


 ほんとかよ。と思いながらミャオリーについていくと家の中からこどもの声が聞こえた。


「いたーい!」


 クリスティーナたんが言った。


「コルネちゃんのこえ!」


 ミャオリーの鼻って本当に当たるんだ......

 いたい、って、何が起こってるんだ? コルネ姫が危ない!?


「突入みゃっ!」


 ミャオリーがドアをあけて家の中にとびこんでいった。すぐあとからクリスティーナたんがおれをだっこしたまま入った。


 家の中のこうけいを見て、クリスティーナたんとおれは 、あっけにとられた。


「おててぶつけちゃったー!」


「そんなに力をこめなくていいんだよ」


 キッチンにエプロンをつけたコルネ姫とキツネの獣人が立っていて、なんかたのしそうに料理をしている。

 コルネ姫がドアのところにいるおれ達に気がついた。


「あ、クリスー!」


 コルネ姫はよろこんで走ってきてクリスティーナたんにだきついた


「コルネちゃん?」


「いまね、きつねのおばあさんにおしえてもらってフモートだんごっていうおかしをつくってるんだよ。できたらいっしょにたべよー!」


 クリスティーナたんはふしぎそうにたずねた。


「コルネちゃんが、ゆうかいされたってきいたの。ちがった?」


「え? ゆーかい? なぁに、それ。おいしいのー?」


 そこで、ミャオリーがかってに家の中をあるきまわりながら言った。


「ここ、コンニールの家ミャー?」


 きつねのおばあさんは言った。


「ああ、そうだよ。あんたたちもコンニールのともだちかい? あの子がこの子をつれてきて、しばらくめんどう見てくれっていうからあずかっているんだよ」


「このむら、たのしーよ」


 どうやら、コルネ姫は、コンニールにゆうかいされたけど、ゆうかいされた自覚はなく、この村でたのしくすごしていたみたいだ。


 そこでチェスター様がふさふさしっぽをふりながら、ドアの外の木箱にむかって言った。


「姫がぶじなのは、なりより。だが、これはどういうことか、説明してもらおうか? コンニールとやら」


 とたんに、木箱はキツネの獣人にすがたをかえた。


「イヒッ。バレたか。どうもこうもない。おれが命じられた任務はゆうかいで暗殺ではなかったから、ターゲットを生かしておいただけだ」


 そこでミャオリーが言った。

 

「かっこつけてるけど、コンニールも暗殺成功率0%ミャー!」


「うるさい!」


 え、そうなんだ.......。


「早くこの子を家にかえすみゃー」


「えー。もうちょっとここにいたいよー」


 とコルネ姫は言い、コンニールは言った。


「イヒッ。返すわけにはいかない。フモコイーサの命運がかかっているのだ。この任務に失敗すれば、フモコイーサはつぶされてしまう」


「しかたないみゃー。ギルドのみんな暗殺成功率0%みゃー」


 暗殺成功率0%の暗殺者ギルド。存在してるのがなぞだなー。と思ったら、コンニールが説明した。


「あたりまえだ。イヒッ。こわがらせるため暗殺者ギルドとなのっているが、フモコイーサはただの何でも屋ギルドだ。よっぽど悪いやつ以外、暗殺なんてする気はない」


 あれ? こいつ、意外といいやつなの?

 いやいや、でも、クリスティーナたんを暗殺しようとしてたもんな。絶対極悪だ。


「でも、フモコイーサって、闇ギルドだろ?」


 後ろの方に存在感なくいたジャックがたずねた。


「フモコイーサは、仕事につけない獣人が食べていくために仕事をまわすギルドだ。イヒッ。獣人のギルドなんて、正式にはみとめてもらえないから、闇ギルドなのだ。獣人だからっていやがらせをされるから、なめられないように暗殺者ギルドとなのっているだけだ」


「だけど、お前ら、おじょうさまたちを暗殺しようとしてただろ。そうだ! 誰の依頼でおそってきたんだよ! ミャオリーはただのあほだけど、お前なら知ってるだろ!」


 そうだ、そうだ。ジャック。言ってやれ。

 正直、おれはジャックもミャオリーと同じくらいに頭の中からっぽだとおもってたけど、ちょっとみなおしたぞ。


「イヒッ。大臣ヴェイレン・エノックだ」


「だいじん?」


「大臣は協力しなければフモコイーサをつぶしてメンバー全員処刑するとおどしをかけてきた。おれもギルド長も、暗殺やゆうかいなんていやだったんだが、どうしようもなかった。イヒッ」


 コンニールが弱々しく笑った。その時、ラジオからニュースが流れてきた。


 ~~第三王子の息女コルネ姫が誘拐されました。犯行グループは闇ギルド、フモコイーサと見られます。ただちにフモコイーサの摘発(てきはつ)を進め、犯行グループの背後にいる指示役の特定を進めると、大臣ヴェイレン・エノックが声明をだしました~~


「な、なんだと!?」


 と、コンニールが叫んだ。どうやら、フモコイーサは大臣に裏切られたみたいだ。

 

 さらに、叫び声が聞こえてきた。


「たいへんだぁー! 王国軍が攻めてきたぁー!」


 まぁ姫様をゆうかいしちゃったんだから、王国軍も出てくるかも。

 でも、そこで、コルネ姫が宣言した。


「たいへん! わたしがむらをまもってあげる!」


 あれ? ゆうかいされた姫様がゆうかい犯の村を守る? なんか、おかしくない? 気のせい?


「おばあさん、おだんごづくりはまかせたよ!」


 そうかっこよく言って、コルネ姫は走っていった。


「まってよ。コルネちゃん!」


 クリスティーナたんもコルネ姫を追いかけて走り出した。


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