第 六 章 エアリス・ゲインズブール
第 六 章
中学一年 初夏 6月中旬
冥衣花は女子更衣室で紺色のスクール水着に着替えた
めがねを外し、それをロッカーに置く
それを見たらみぃは驚いた。彼女はめがねをしていない冥衣花を初めて見たからだ
らみぃは言った
「めいかちゃん、ファイナルファンタジーのエアリス・ゲインズブールそっくり」
これからのことで不安なめいかは答えた
「誰だ、その女」
らみぃが隣の子に伝え、その子がその隣の子に伝えていき
めいかを見たクラスメイトが驚いてすぐに冥衣花の
ぶら下がり記者会見みたいな人の集まりができた
らみぃは言った
「めいかちゃん、エアリス知らない?授業終わったら見せてあげる、本当にそっくりよ
エアリスの真似できる?」
「その子のこと知らない」
らみぃは両手でお祈りのポーズをして目を瞑った
「こんな感じ、決め台詞がないからポーズ取るだけ」
めいかはらみぃの真似をして、
みんなが見ているなか、水着姿のまま顔の前で両手を組みお祈りのポーズをした
そして目をつぶった瞬間、
めいかの学校を含む区域すべての水道管が異常な水圧を検知し、23万世帯すべての
水道が断水した
プールに流し込んでいた水道もシャワー室のシャワーも
学校すべての水道、下水までもが完全に停止した
めいかは聞いた
「その女の子、ゲームの中でどんな役なの」
「地球を救うために祈ってるとき、後ろから刺されて死ぬね」
「気が合いそう」