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黒いスカート

少女が自殺を計画した日になった。


少年はいつもと変わりなく。登校して、授業を受けて、部室でたそがれた。少女と会話することもなかった。

少女から相談を持ちかけられたあの日、少年はとある約束をした。死体の第1発見者になってほしい、と。



11時45分。自殺まで15分前となった。約束の公園で集合となった。

「じゃあ、行く?」

「うん。」

ぎこちない意思疎通で自殺をする場所となる裏山の小屋に向かった。

小屋とは呼ばれているが、塔と形容できるほど高さがあり、深夜の裏山という事で人通りもなかった。


11時58分になった。

「緊張する?」

少女は言った

「うん。本当にやるんだ。」

「もちろん。」

少女が最期に穿いてきた黒いスカートがたなびいている。

「一緒に飛んでくれない。」

「嫌だよ。」

「分かった。」

月光を反射した霧川さんの黒髪が風に揺蕩う。

少年は少女を、霧川さんを美しいと思った。

12時になった。



少女は飛んだ。



約束を果たすため地上に降りて小屋の扉を開けた。

霧川さんの死体があった。

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