読書感想文の季節がやってきました
夏もどんどん熱くなってきた今日のこの頃。
小・中・高・大学生の皆さんは夏休みを迎えわくわくですね。
社会人にとっては何も変わらない日々でしか無いですし、私に至っては実家が近いのでお盆休みの概念すらありません。
まあ、それは余所に置いておくとしましょうか。
さて、小~高の学生さんたちは『夏休みの宿題』という長期間クエストが出されますよね?
最初に短期決戦で終わらせる、コツコツ少しずつ予定を立てて終わらせる、最終日に泣きながら頑張って結局終わらせることが出来ない。色々ありますね。
ちなみに筆者の弟は漢字ドリルが丸々残っていて最終日に兄である私に託して寝ていました。
さて、夏休みの課題嫌われ者の双璧。それが『読書感想文』ですね。
何かしら本を読み、原稿用紙3~4枚分の感想を書くあれです。
あれ好きな人いましたか?多分、9割くらいの方は『嫌い』と答えるでしょう。
私も好きではありませんでした。
読書+文章の練習という国語の課題としては理にかなった課題に見えるのですがまあ、これがなかなか厄介です。
まず、読む本ですが当然漫画はダメだし、ラノベとかは……今はどうなんでしょう?少なくともダメだったと思います。
一応課題図書という推奨されている本が学年ごとに設定されていますがこれも曲者です。
自分にぶっ刺さる作品だったらよいですが人によって感性は違います。
もう最後まで共感すらできない作品なんかをひいてしまって『うわぁ』となる事があります。
私はこれのせいで何冊か読んだことがあります。
文字数も地味に大変です。
原稿用紙3~4枚分。1200~1600文字です。
これ、文章書くのが苦手な人にとってかなり苦行な文字数です。
そもそも皆さん、小説家になろうで面白かった作品への感想、何文字くらいで書きますか?
まあ、そういう事です。
結果として読書が嫌いになったとか、感想書きにくそうだから読むの止めたとか勿体ない事が起きるんです。
読書って本来は素晴らしいものです。
課題図書だっていいものがあります。
中にはあの頃読んだ課題図書が後の考えとかに多少なりとも影響したりすることも。
覚えているのは『ハッピーバースデー 命かがやく瞬間』と『ガラスのうさぎ』ですね。
両作品とも読んだ当時はひたすら辛かったですが感じたものが自分のどこかに残っていて大人になって行くにつれて色々とかみ砕いて消化していって。
読書ってそんなものだと思います。色々と読むことでその内の幾つかは自分の道標になって行くかもしれない。
だから取り合えず読んでみろ!なんです。
ただここへ『1600文字の感想』が入ると途端にただの苦行化する。
さて、このエッセイ。この段階で約1100文字です。
私は割と頭の中でポンポンと文章が出てくる方ですがまあ、学生時代なんてそうでもないんですよ。
だから途方もない時間が消費される。本を読んだ時間よりかかる事だってあるでしょう。
あのねぇ、生徒は評論家じゃないんで一冊丸々の感想は荷が重いんですよ。
だからね、思うんです。
いい加減、この形式見直してはどうなんだろうなぁと。
勿論教育の専門家ではありませんので見当はずれかもしれませんが結果として読書嫌いになったら勿体ない事この上ないんですよ。
課題図書を読みなさいってあってもいいと思います。
それについての感想。これも書きましょう。
ただし、原稿用紙何枚っていうのはなしです。
課題図書として推すという事は『この部分を着目して欲しい』っていうポイントがありますよね?
じゃあそこについて200文字程度でまとめなさいって問題を難問か出しましょう?
そっちの方が生徒も何に焦点を当てればいいかわかると思うんですよ。
後は課題意外にも何冊か本を読んで簡単な感想を200文字くらいで書くとかどうでしょう?
何故、200字かというと大学のミニレポートとか大体これくらいですし、短く『要点』をまとめる練習をさせた方が余程文章の練習になると思うんですけどね。
とりあえず本を読んでお手軽に自分が感じた事を『短く』伝える。そんな能力でいいじゃないですか。
あの、1600字のが無くなるのはどうかっていうなら『任意』で参加できる1600字コースを作りましょう?
『高難度クエスト』です。挑戦したい人は挑戦しましょうって感じで。
もう、毎年『読書感想文代行』とかニュースを見る度に『何かなぁ』ってなるんですよ。
大体1万円くらいかかるんじゃないかな?
そのお金で友達とカフェやプール行ったり、それこそ本を買って読んだり、美味しいもの食べたりした方が余程いいですよ。
映画観に行ったって良いじゃないですか。
とまあ、文章を書く人間から見た読書感想文、でした。