第八話
「くそが」
10分ほど戦って分かったが、俺とこいつの相性が悪い。無限沸きする取り巻きとボス本体とわかりやすい相手だがボス本体に近づけない。『突撃』は短距離を高速に移動できるが、その射程までボスが来ないし、取り巻きの攻撃では自動再生で相殺できるから『逆境』もあんま発動しないし、横に棍棒を振ったら適当にミンチにできるけど、とにかく本体に攻撃が届かない。
「オオオオオオオオオォォォォォォォォォオオオオ!!!!!!!」
『咆哮』も取り巻きはともかくボスには効きづらいし、強いわけではないが面倒くさい相手だ。
「邪魔なんだよどけ!」
さらに10分戦ってようやく手に持っている棍棒を投げた隙をついて『突撃』の射程距離に大狼を収めることができた。
あとは、スキルを使ってぶつかってぇ
「オラァ」
ドゴォ
「キャウン」
しゃあ!あとはこのまま踏み付けて上からタコ殴りにして、
バキィ
ドン
グチャァ
でおしまいっと。
『レベルが上がりました』
『新しい称号を入手しました』
よし順調に強くなっているな。新しい称号はどうかな。
称号:『格闘家』
効果:筋力が上がる
『棍棒使い』の格闘互換だな次
称号:『狼の森北のボス討伐者』
効果:スキルスロットが増える
前言っていた推測が当たっていたらしい次
称号:『狼の森北のボス初討伐者』
効果:なし
まあこれも記念称号ってことで。
さて自分的には本命のポイントはっと………しゃおら、がっつり増えている。ここのボスはもう相手にはしないが相性の良いボスがいたらそいつを周回しようと思うくらい、効率がいい。
さて、このポイントでどれを交換しようかなっと。
この戦いで分かった数の暴力は有効だってことで『取り巻き』を取得。効果は、5~6匹の自分と同じ種族の手下を率いることができるようになる。
通常スキルのほうは特に食指が動くスキルもなかったし、次のアップデートで追加されるかもしれないから保留ってことで。あと消耗品で速度にバフをかけるポーションを10個交換するさすがに今回のような面倒なだけの泥仕合はもう勘弁だと心の底から思う。
さて、ポイント交換もすんだし目の前の新しいエリアの岩山を登りますかね。