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暗い階段
暗闇へと続く階段を、僕はゆっくり降りていく。
その階段は曲がりくねり、ゴールが見えない。そしてとても暗い。
僕は恐怖とも、絶望とも、諦めとも呼べない気持ちで降りていった。
真下に広がる暗闇は、僕の後悔と絶望を如実に表しているようだった。
僕が足を踏み外したら、僕はこのまま暗闇まで一直線に落ちていくだろう。
暗闇へ落ちたら、そこには何があるだろう?何が広がっているんだろう?
とても苦しい地獄が待っているのだろうか。自分の過去をひたすら後悔させる懺悔の部屋があるのだろうか?
もしかしたら、ただ暗闇が広がるだけで、喜びもない虚無の空間が広がっているかもしれない。
ただ一つ言えるのは、僕には光のに包まれた希望の階段を登る資格は無いということだ。
こんな不真面目で堕落した人間に光など当たらない。
そう思うから、僕はゆっくりと暗い階段を降りよう。虚無へと向かって行こう。絶望を死ぬまで、死んでからも感じてみよう…。
僕はそっと暗い階段を降りていく。そっと、そっと…。