14/14
第14話
僕の名前は秀山英。この高校の教師で、ゲーム部の顧問でもあります。
そんな僕がパソコンで明日使うプリントを制作していると、
「秀センセ、秀センセ」
隣の東原梓馬先生に突然声をかけられます。
「はい?」
「蒼島葵子、あの子の成績が著しく上がったんですよ! 部活で何かあったりしたんですか?」
彼は蒼島さんのクラスの数学担当の教師です。
「う、ううんと……拷……っ」
「ゴウ?」
「号泣しながら一生懸命勉強を教わってましたよ」
拷問を受けて号泣しながら勉強してたなんて到底言えません……。
「そうなんですか。それは誇らしいですねぇ」
感心する東原先生。
「ま、とりあえず蒼島葵子の留年は消えましたね。ぜひそう伝えてあげてください」
「はい、わかりました」