ひばちチューズ
初めて小説というものを書きます。読みづらいかと思いますが温かい目で見守ってください。小説家を育ててるような目で見ていてください(笑)
【目の前を通った女子大学生の匂いはなんだか焦げ臭かった。】
一浪の末はれてここ緑山学院大学に入学することになった。キャンパスは紺と黄土色に包まれ、そして綺麗な芝に整ったメインストリート。まるで城のようだ。
これから通う大学をそんな幼稚な表現でしか言い表せない俺の名前は「四月一日 月見」だ。普通の進学校にすすみ、普通に過ごしていたら一浪━━━さっきも言ったな。そんな俺の人生を変えたのは大学が決まり入学するまでの、世間一般でいうところの春休みだ。そこで知り合うことになる姉さんには感謝してもしきれない。
その話はまた後にすることにしよう。
今日から授業が始まる。今まで見てきた教室とは違い、広い、ただただ広い。少し早く着きすぎた俺はどこに座ればいいのだろう。よこか、いや真ん中か。前か、後ろか。
いかにも大学生らしいバッグを置き、大学に慣れたかのようにふるまい、そして着席した。
正確には着席するはずだった。
かわいい、いや、美しい、いや、美しすぎる。
そんな女子大生が通ったのだ。目の前を。鼻の前を。口の前を。
これだけきくと変態と思われるので弁解しておく。
焦げ臭かったのだ。まるで自分の家の近くの商店街で火事が起きているときのように。消防車を呼ばなければならないくらいに。
着席するはずだった俺はその美少女に飲みかけの水を全力でかけたのだった。救助したつもりだった。いや、救女したつもりだったのだ。
感謝の言葉とお礼のキスを待っていた俺に美少女がくれたのはこんな一言だった。
「死ね。」
と。