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※ 君と僕との出会いのキセキ 第一話 ~灯台下暗し~ ※

『君と僕との出会いのキセキ 』


恋愛とはいつ、何処で、誰が、何を、何故?、こうなるのか分からない。それは、必然にも見えて、結局は偶然の産物でしかないのかもしれない。それは誰も答えが分からない。何故なら当の本人たちもわからないのだから……



※ 君と僕との出会いのキセキ ~灯台下暗し~ ※ 



「さあ、今日の分はこれでいいかな……」


僕は今、PCの前にいる。そして、今日も趣味の小説を書いていた。そして、その出来た原稿を専用サイトにアップする。しばらくすると、小説にコメントが来る。


『夕霧さん毎週投稿お疲れ様です。いつも楽しく拝見させて頂いています。早速覗かせていただきますね。』


この人は僕の小説のファンの一人、レオさん。僕のペンネームは夕霧ゆうぎり。毎週僕が小説を出すと、待ってました。と言わんばかりにコメントを残してくれる貴重な読者様。いつも文面は丁寧で、立派な社会人なのかもしれない。……でも、いつも投稿するのは深夜だから会社大丈夫なのかなと思ったりもする。


『いつもありがとうございます。レオさんみたいにちゃんと感想も書いて読んでくださる方がいらっしゃるので、僕もより面白い作品が書けないかと毎回頑張って書いています。これからも僕の作品を待っててください! 』


こんな感じでレオさんに文面を返す。そのあと、レオさんからのコメントは返ってこないのだが、投稿するといつもいの一番にコメントが来るから、僕の返信もちゃんと見ているのだろう。僕は幸せ者だ。僕の書いた事がこんなにも皆に見てもらえて、期待してくれる。僕、霧島祐也きりしまゆうや。この世界が僕のすべて……何故なら。



「うわっ! 」


しょっぱなから僕は教室の壁に背中を打ち付けた。背中に痛みが走る。しばらく立ち上がれないようだ。痛む背中にまぶたを閉じる。すると、自分の胸に足が押し付けられる。そのまま僕を踏みつけているようだ。


「あ~臭い臭い。何かしらこの” ゴミ ”早く誰か捨ててくれないかしら? 」


数人の女性を引き連れた一人、彼女は文月玲央奈ふづきれおな。どこかの会社の社長令嬢らしい。本人いわく、純日本人というのだが、日本人離れした抜群のプロポーションを誇っている。すぐにでもファッション誌のモデルになれるんじゃないだろうか。踏みつけられた僕は彼女を見つめる。すると、彼女は足に力を入れてさらに踏みつけた。


「ちょっ、ちょっと汚い視線を私に向けないでくれます? 気持ち悪いから! 」


そう言うと、彼女は僕の顎を蹴りつけそのままスタスタと立ち去った。後ろの取り巻きの女の子たちはそのままうずくまる僕を嘲笑の目でクスクスと笑う。周りのクラスメート、そして他のクラスの人たち、誰も、僕を助けてくれなかった。そう、僕は――


” 僕はリアルではいじめられっ子なのだ ”


しばらくして、僕は何もなかったように教室に戻る。そして、授業を受け、放課後になると直ぐに家に帰る。そして、小説を書く。しかし、今日は違った。


「すいませんけど、ゴミ掃除やってくれません? 」

「え? 」


急に玲央奈から声を掛けられた。僕は早々に帰って小説を書きたかったんだけど……そんなことはお構いなしに彼女は言ってきた。


「あ、あの、僕用事が……」

「……私の頼みがあなたの用事よりも大切? 」


凄むように言われる。正直嫌だ。僕の全てである小説をこんないじめっ子に取られたくない……。何より、今日は小説の投稿日。何が何でも更新しないとレオさんを始め、みんなが待っててくれている。


「た、大切……」


「大・切・な・の? 」


取り巻きの女の子の突き刺さる視線と共に、玲央奈も冷たい目で僕を見る。これ以上あがなえることができなかった僕は渋々了承した。だが、これだけじゃなかった。


「あ、私掃除忘れてた」「私も私も~」「忙しくてねぇ」


取り巻きの女の子達も口々にそう言うと、僕に全て押し付けたのだった。そして、一人、僕は彼女たちの担当だった場所を掃除する。その結果……


” その日は小説を投稿できなかった…… ”


そして次の日、小説を更新する。すると、いち早くレオさんがコメントをしてきてくれた。レオさんは前日投稿できなかったことにとても心配してくれ、とても嬉しかった。その時、僕は悩みがあることをレオさんに相談した。社会人のレオさんなら僕の悩みを理解してくれるかもしれない……一縷の望みをかけて、勇気を出して相談した。


『うーん。チャットだけだと、わからないこともあるから。今度会って話そうよ。』


レオさんにそう言われて、ドキッとする。でも僕の悩みを真剣に聞いてくれるみたいだから……会うことにした。レオさんは会う場所を指定してくれたのでそこを確認して、今週の土曜日に会うことに。丁度レオさんが休みらしい。なので、自分の悩み事を打ち明けられる嬉しさに土曜日を待ち続けた。


 そして、土曜日当日、僕は、レオさんに服装の特徴を伝えて、外出した。時間がない。あ、携帯のこと教えてなかった。仕方なしにチャットの画面で返信を待つ。スマホを持って噴水のある指定の場所に立った。すると、チャット画面にレオさんがログインする。慌てて携帯の連絡先を伝えてなかったことを書くと、別にチャット画面でも問題ないという。あ、それもそうか……

レオさんの服装は、スカート? あれ、女性の人? 特徴を見てみるととてもお洒落な女性らしい。まるで、大人の女性らしい格好だった。そして、チャット画面で連絡を取りあったとき、目の前に見たことのある人が立っていた。


” 文月玲央奈……彼女が目の前にいた…… ”


彼女は振り返った。チャット画面でレオさんに噴水の正面に立っていますと。振り返った彼女はとても笑顔でやっと会えたという感じだったのだが、僕の顔を見て一気に凍りついた。


偶然に偶然が重なり、君と僕はこうして出会った。



灯台下暗しEND


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