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おやこのなく頃に

三方向からの一斉アクセス。

それにより扇動涼香のアニマルデータはインストールされる前に目覚めた。

そして一瞬の判断の間に目覚めたアニマルデータが混乱を起こし、自動消失した。

予想していなかった事態だが、もう戻ることは出来ない。

命を生き返らせることが出来ても、時間を戻す術は誰も知らない。


扇動涼香のデータが消えたのを止められなかったクラリス。

涙を拭こうとして目元に手をやり、涙どころが体温も感じられないことを思い出す。

体は機械で元は人間で、死んでから生き返った。


<…私、妾が今生きているのは、あの時願った希望の未来なのかしら…>


何もできないまま死んでいくのが嫌で、未来に行くために眠るように死んだ。

そしてデータ化して現代に蘇えった。

友達が出来た、その友達を殺してデータ化した。

体は機械で、全てを思い出せないまま行動している。

多くを思い出せたとしても、それが本当の記憶だったが自信も持てないまま。

機械の体は体温がなくて、涙を流せなくて、他にも人とは違う生き方をしなければいけない。

そんな未来がくることも覚悟していた。しかし想像よりも現実は酷だった。

満足に動かすことが出来ない左腕、痛みはないが限界だと分かる。


<…あれも用無しね>


視線を動かして、寝台に置いてある機械の体を見る。

それは本当に人間のような機械の体。今クラリスとして行動している体よりも精巧なロボット。

人工皮膚を纏い、あらゆる細部を人間に近づけた。外見だけなら人間と間違えられても仕方ない。

CPUも最高の物を使い、食物の摂取なども可能にしている。

ハッキリ言って現代科学では作れないほどのレベルである。作れたのは謎の協力者がいたため。


クローバーとマスターと名乗る二名の科学者。素性は不明。

メールでのやり取りでしか接触せず、どんなに扇動岐路が調べても身元一つすらわからない。

最初は信じることが出来なかったが、送られてきた設計図やCPUの仕組みは最高峰の水準だった。

それこそ未来からメールが送られているのではないかと疑うくらいの技術力。

クラリスと扇動岐路は用心しつつも、その設計図などを頼りにロボットを作った。

人形のような外見、アンドールという名に相応しいロボットが出来た瞬間、メールは途絶えた。

扇動岐路はこのロボットにアニマルデータを入れようとしたが、クラリスはこの体に扇動涼香を入れようと決めていた。

人間と変わらない生活ができる体、これなら満足できるのではないかと。


しかし扇動岐路は拒否した。ロボットに愛娘は入れたくないと。

人間の体とロボットはやはり違うと言った。自分はロボットになったこともないのに。

クラリスは扇動岐路がしたいように任せた。自分の計画は自分達で進めていくと思っていたから。

だが扇動涼香は自らの意志でデータ消去した。その時点でクラリスにとってこの体は意味を失くした。


<…私、妾は…やっぱり人間の体が…欲しい>


手を握る体温。少し上昇した熱が心地よかった時間。

あれを思い出すとロボットの体はまるで空洞だった。

人間と同じ生活ができる、体温も涙も全てを備えたロボットが目の前にあってもクラリスは人間の体を欲する。


<だって…ロボットと人間の体はやっぱり違うじゃない…>


それはかつて扇動岐路が放った言葉。

クラリスにとって認めたくなかった事実。

しかし認めたから、クラリスはANDOLL*ACTTIONを使いクロスシンクロの計画を実行しなければいけない。

なぜならまだ多くの民がデータとして眠り、蘇えるのを待っている。

全て蘇らせた後で体であるロボットの差に意見が生じたら争いが起きる。

だから平等に人間の体を用意しなくてはいけない。それが女王であるクラリスの役目。

どんなに個人として心が痛んでも、全体を考えればそれが公平だった。


<この文明の子供達には悪いけど…私、妾は消失文明の女王クラリス。不公平だけど、許してね>


クラリスの愛情と公平さは、消失文明にしか働かない。

それが女王クラリスとしての判断だった。





扇動涼香のデータが消えた瞬間、扇動岐路は涙を流して絶叫する。

床に膝をつき、四つん這いになって嘆き悲しむ。


「なぜだぁ、なぜ私を置いて行くぅうううう!!なぜ私を残して消えるんだぁあああああ!!うあぁぁああああああああああああ!!」


そこから狂ったように床に頭を打ち付け、血が流れても気にせずに動きを止めない。

ヘッドフォンを外した扇動美鈴が止めようとして寝台から降りて近寄る。

しかしその小さな体は突き飛ばされ、背中から寝台にぶつかる。

猪山早紀が急いで扇動美鈴に近寄る中、玄武明良が扇動岐路に歩み寄る。


「おい、おっさん!もう娘がいないことを認めやがれっ!!そんで落ち着けよ!!」

「うるさいっ、うるさいぃぃいいいい!!き、君に何が分かる!?一人残された私の、父親の気持ちが分かるのかぁぁああああ!!?」

「父親の気持ちなんて知るかっ、こちとら未婚だ!!けどよぉ、一人残された子供の気持ちくらいはわかるんだっよっ!!」


扇動岐路の襟首を掴み、言葉と同時に額に額をぶつける。

血が流れていたため、玄武明良の額にも血がこびりつく。

しかし視線は扇動岐路の涙が流れる目をきつく捉えて離さない。


「A-108便ハイジャック事件。生存者0。未解決事件で最悪な飛行機事故」

「そ、それがなんだというんだ…私にも涼香にも何も関係な…」

「俺の家族全員、赤ん坊だった弟もそれで死んだっ!!俺一人残して、皆死んじまったんだ!!もう帰らない、家に一人だっ!!」

「ひっ!?」

「一人だった…あの家で…一人で…外も出れなかった…今だって忘れられない…俺もあの飛行機に乗れば良かったて…」


玄武明良の襟首を掴む力が強まる。

しかし子供の握力である上に、玄武明良は普通よりも握力が低い。

扇動岐路だったら簡単に振り払える手だったが、振り払うことができなかった。

至近距離にある力強い目により動きを止められていた。


「でも、早紀がいた…そしたら、ガトも来て、美鈴や…悠真や太夫まで加わって…」

「明良くん…」

「それでも引き籠ってたら、東やら西に南、色んな奴が加わって…一人じゃなくなった…」

「ボス…」

「なぁ、アンタは本当に一人なのかよ?お前のために戻ってきた美鈴は家族じゃないのかよっ!?」

「明良さん…」

「死ぬかもしれないって、俺達のこと忘れるかもしれないのに!!大好きといってアンタのとこに戻ってきた馬鹿はどうなるんだよっ!!」

「み、すず…?」

「思い出のマフラーも置いて、アンタの望み叶えたい一心で怖いのを我慢した奴は…アンタの視界に映らねぇのかよ、この馬鹿親っ!!」


そう言ってもう一回力強く頭突きする。

鈍い音が響き渡り、玄武明良と扇動岐路は歯を強く噛み締める。

出そうになる涙を堪えて、玄武明良は遠吠えのように溜めた想いを吐き出す。









「一人じゃねぇくせに、一人にしないでくれとか大人が泣いてんじゃねぇえええええええええええええええええ!!」









体を震わせるほどの大声。壁に反響した声が何度も耳に入る。

そこで黙って答えを待っていれば決まったものの、慣れない大声に玄武明良はむせた。

ガトが主カッコ悪いぞと小さく呟いた。


「げほっ、うるせぇ…ほら、お前らも何か言え。今なら言いたい放題だ」

「え!?そういう流れになっちゃうの!!?」

「確かに放心してるから何言っても反応しない予感はあるけど…」


今の扇動岐路は大声に呆気を取られ、頭で内容理解が追いついていない状態だった

時永悠真と猪山早紀が戸惑う中、先手を切ったのは絵心太夫だった。


「博士よ、娘も大事だが息子も大事じゃないのか?特に親孝行する息子は貴重だと思うぞ」

<そうだな…夫婦も他人から始まる。血は繋がらないが家族になれるだろう?家族の素晴らしさは血ではなく絆にあると思っている>

「そ、そうだね。自分も明良くんと結婚して子供産む未来…でも絆がなきゃ始まらないもの」

「じゃあ僕からも。さっき貴方が突き飛ばした美鈴くんだけど、今も近寄ろうとしている予感はあるよ」


時永悠真の言葉に扇動岐路は扇動美鈴を見る。

幼い頃に孤児院から引き取った子供、血の繋がらない家族。

娘の体として扱う予定だった子供は今、背中の痛みに耐えながら近づいている。


「お父さん、僕は…扇動という苗字がとても好きだよ」

「みす、ず…美鈴…」

「だってこれは僕がお父さんの家族になれた証だから…お父さんの名字だから」


犠牲にされようとしたのに、それでも父と呼んで笑顔を向ける扇動美鈴。

その手にはヘッドフォンがまだ握られている。

まるで何度でも扇動涼香の体になるよ、という意思表示のように。

小さく震えているのに、それを誤魔化すように笑い続ける。


「…私は、お前を…」

「平気だよ、僕。お父さんが必要としてくれるなら…もう家出もしないよ」

「私は…私はぁあ…」

「アンタが涼香を必要としたように、美鈴は父親であるアンタが必要なんだよ…家族として」






「わ、たしはぁあ、あ…うあぁあ…ああ…ああああああああ…」





玄武明良が襟首を離した瞬間、また四つん這いになって泣き伏す扇動岐路。

それはまるで神に許しを請うような信者のようで、反省する咎人のようだ。

大粒の涙がいくつも床に落ちていく。水溜りのようにそれは染み込まず面積を広げていく。

絵心太夫がヘッドフォンを預かり、扇動岐路の方に向かうようにジェスチャーする。

扇動美鈴はおそるおそる近づき、泣き続ける扇動岐路の手に触れる。

大きくて少し体温の高い大人の手、娘のためにアンドールなどの発明をした器用な手。

多くの苦労が刻み込まれた手は少しだけ皺が出来ている。

その手に触れた瞬間、扇動岐路が顔をゆっくりと上げる。

涙と鼻水で酷い形相の顔だったが、扇動美鈴は気にせずに涙を小さく零しながらも笑顔で言う。






「お父さん、大好き」

「うあ…ああああ…ごめ、うっ、ひっ、ごめんなぁああ…み、美鈴ぅうう…」






小さな体を抱きしめる大きな体。

それは父親が子供に抱きつくようだったが、まるで大きな子供が小さな大人に抱きついているようにも見えた。

お互いに涙を零しながら、扇動親子はやっと家族になれたような感覚を味わう。

それはずっと扇動美鈴が望んでいた、絆の誕生だった。


二人が抱き合うのを横目に絵心太夫はヘッドフォンを耳に当てながら呟く。


「音楽一つで魂交換とはなにやら物騒な世の中だなぁ。しかし超人的な力の目覚めには興味があるな、主人公として」

「おい病人。感動的な場面の横で台無しにするような行動するな」

「そう言っている明良くんが一番台無しにしてるよか…あ、なんでもないや」


玄武明良に盛大に睨まれて時永悠真は口を噤む。

絵心太夫は何も聞こえないなーと言って、あっさりヘッドフォンを外す。

そこに下から階段を必死に上ってきた竜宮健斗達が合流した。






多くは階段を一階から上り続けてきたため、四階に着いた瞬間床に転がる。

特に相川聡史を背負ってきた鞍馬蓮実と筋金太郎もさすがに限界らしく、大きく転がる。


「み、美鈴は…」

「安心しろ。恐らく解決した」

「そのようだな。後残すはクラリスか」


残る五階は鐘を鳴らす装置などある、時計台全体を管理する部屋。

クラリスが待ち受ける、最後の到達地点。


「博士も陥落ねぇ…こりゃまじでクラリスが不憫になってきたな」

「彼女も悪い人ではないしね。ただ必死に行動しているだけだし…」


クラリスを知る仁寅律音と御堂霧乃。

二人は上を見上げて言うが、今更味方になることは出来なかった。

恩義もあるし知らない仲でもない、それでも計画に協力は出来ない立ち位置に来てしまった。

このままならクラリスも説得すればいいのではないかと思えてしまう。


「…言っとくが、俺はアイツを許さない…頼まれたからと言って彼女を殺したのは奴だ…」


そう言うのは籠鳥那岐で、黒い革の手袋で拳を作る。

ずっとクラリスの居場所を突き止め壊すことを目的としてきた。

目標は既に目の前にいる。躊躇することもないくらい近くに。

鋭い目つきがさらに刃物のように鋭くなる。


「でもさぁ、なっちゃん。アタシを許してクラリスを許さないのは…ずるいぜ?」

「…それは」

「別じゃねぇよ。なっちゃん、アタシとクラリスは共犯、死を望んだのは間違いない…ただアタシが実行犯だけじゃないだけで、違いはないんだ」

「それに彼女も涼香さんを生かそうと必死で、その傍らで消失文明も救おうとしていた…彼女は僕のように誰も騙してない、裏切っていない、嘘をついていない」

<女王として、クラリスとして…彼女はずっと正直に己が信じた道を進んでいる…少なくとも悪人じゃない>


その話を聞いても籠鳥那岐の中から憎しみが消えるわけじゃない。

しかし心は揺らぐ。それでも壊したい気持ちが勝ってしまう。


「…那岐。俺はクラリスと話がしたい」

「健斗?」

「律音や聡史、それに霧乃とも…本音をぶつけたから一緒にここまで来た…なら、クラリスとも本音をぶつけるべきなんだと思う」

「だが…俺は…」

「壊したいならなおさら話すべきだよ…涼香みたいに、失ったら命は戻ってこないんだ」

<そうだな…俺達も永遠が約束されたわけじゃない。そのことは先程涼香が見せてくれた…>

<データとしての消失、恐らく我等も…回路を残さないままデータを消したら死ぬのだろう…>


体がロボットでデータが存在する限りは半永久的に生きれるだろう。

しかしデータである魂自体の消失、それはアニマルデータの完全な死の証。

扇動涼香はそうやって繰り返されるであろう生死から逃れた。

不老不死に近いシステム、しかしそれは完璧なシステムではない。

シュモンもセイロンもデータが消えれば死ぬ。アンドールの体を残して存在が消えてしまう。

アニマルデータの弱点が露呈する。


「俺達は間違っても正しながらここまで来た!その最後が壊して終わりじゃあ…今までの道を否定することになる」

「…分かった。話は聞く…が、俺は壊す前提で聞くからな」

「応、それでもいい。きっと耳を傾けるのが大事なんだよ」


籠鳥那岐の返事に笑顔で受け止める竜宮健斗。

いつだって籠鳥那岐の悩みや迷いを打ち払う笑顔。

その笑顔に安心することを籠鳥那岐は素直に受け入れていた。


「ぐすっ…クラリスには悪いけど、私も君達の味方かな…」

「おっさん変わり身早いな。大人ってやっぱそこらへん器用なのか?」

「なんか酷い言われようだけど…クラリスの計画だと結局美鈴はこの体を捨てる結果になってしまう…私の計画と二の舞だ」

「情報源が三人に増えたことだし、クラリスも用心してるだろうから今の内に話すか?」

「いや一組クラリスと対峙し動きをなくす、もう一組は階段で待機、最後の一組はこの部屋で休憩にしたらどうだ?」


歩けない相川聡史やいまだに床から起き上がらない者達を見て、籠鳥那岐が冷静に言う。

四階とはいえ階段は螺旋状で長く、また通常よりも高い建物。

体力がない者は既に限界が近い上、負傷してないとはいえ満足に歩ける者は少ない。


「クラリスの制止組は四エリアボスとあと保険として優香」

「わ、私!?」

「お前はアニマルデータ持っていないからな。クラリスの計画にアニマルデータが関わるなら、お前は唯一の例外だ」

「あー、なるほど!やったな優香!」

「そして階段待機組は霧乃含めた善彦、神楽、太夫と悠真…あとは四階で待機」

「…あれ?四エリアボスって…神楽くんは違うの?」

「お前がボスの一人だ、黒幕である律音。何より事情説明が必要だしな」


籠鳥那岐にボス扱いされて頬を引きつらせる仁寅律音。

葛西神楽が期待を込めた目で見上げてくるが、気付かない振りで無視を決め込む。

階段待機組の選出はすぐに動けそうなのとそれを止めることが出来、なおかつ冷静な判断が下せそうな人選である。

四階待機組は動けないのと戦力外として見なしたメンバーであることを籠鳥那岐は言わなかった。


「じゃあ制止組と待機組はすぐに上ろう!なんだっけ…線は急げ!!」

「善よ、ぜ・ん!!」

「僕ボスじゃないのに…」

「諦めろ。そして全て白状しろ」

「早紀、その親子ちゃんと見張ってろよ」


「そういえば善彦ずぶ濡れだねぇ★よ、水も滴るいい男!」

「あんさんに濡らされたはずなんやけど…まぁ、ええわ」

「先手必勝!!いっくぞー!!」

「最終決戦が鐘鳴る舞台とはまさにラストバトルに相応しく、今こそ俺の秘められた力を…」

「うーん、カオスな予感」


話しながら上っていくメンバーを見届け、相川聡史達は部屋の中で思い思いに休む。

伊藤兄妹に布動俊介達は扇動美鈴と同じくらいの年ごろのため体力が尽きかけている。

筋金太郎と鞍馬蓮実は疲れて床に転がったまま。瀬戸海里も座ったまま動かない。

凛道都子と袋桐麻耶も息を整えており、猪山早紀は扇動親子の傍にいる。

相川聡史は動かない足を見て舌打ちする。血は止まったが鋭い痛みが続いており歩けることは出来ない。


「それじゃあ、私が話そうか…クラリスのこと、彼女が計画してること…」

「それよりクラリスってなんですか?」


布動俊介、基山葉月、有川有栖。

この三人は何も知らない東エリアの一般団員である。

そのため扇動岐路は一から話していくことになり、娘の思い出などを思い出して涙しそうになる。

途中で娘のことについて本気で語り始めたので、各方面からツッコミ修正が入れられたのはまた別の話である。


「お前のとーちゃん面倒くせぇ!!」

「い、いい人なんですよ基本!ただ少し娘溺愛気味なだけで!!」

「美鈴くん、フォローになってないよ!?」

「ちなみにこれから息子溺愛予定でもあるよ」

「お、お父さん…」

「そこ、照れるな!!話進めろ!!この馬鹿親子!知能指数高いくせに考え無し!泣き虫!」


そんな会話が四階で繰り広げられていることを竜宮健斗達は知らずに上り続けた。


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