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北野「トミタケじゃねぇよ」

いまさらだがこのシナリオのKPは俺じゃないんだ。

俺はPL側だったんだ。そして俺の演じたキャラはもちろんり

朝起きると六花が俺の布団に入っていた。

それほど昨日のことが怖かったのだろうか?

とりあえず六花を起こし、朝食をとる。

十一時に出発するので旅館の人に昼食はいらないことを伝え、山中の家へ向かう。

株で儲けたというわりにはあわないであろうマンションだ。

山中曰く「引越しってめんどくさいじゃん?」とのことだ。

そんなことはどうでもいいな。

コンビニで昼食のお弁当を買い、山中の家に着くと十時になっていた。

チャイムを鳴らすと、すぐに山中は出てきた。

「それじゃあ行くか」

その学校の怪談とやらは神隠し、集団失踪のようだ。

三十年前と二十年前に一学年丸々消えるという事件があったらしい。

そのとき先生をしていた人が一人だけ助かっているとかなんとかでその人に話を聞くと

「あそこには人食いネズミがいるんじゃ!」と言っていたらしい。

他の生徒や先生は死体すら見つかっていないらしい。と。

山中から聞いた情報はこのぐらいだな。

あと山の上にある学校までは徒歩で2時間かかるらしい。

結構な運動じゃねぇかおい。生徒鍛えられてるな。

俺は見た目の割には体力に自信があるから大丈夫だろう。

六花は…あんなチェーンを巻いたまま過ごせるんだから大丈夫だと思う。

山の上の学校までは獣道だったが、山中は昔と違い迷子にはならなかった。

まぁほとんど直線だし迷うような奴はいないだろう。

山の上の学校の正門前に着くと先客がいた。

カメラを持った細身の男だ。どこかでみたような気がする。

「なにやってるんですか?」と山中が問いかける。

「取材さ。僕はフリーのジャーナリストでね。今はここのオカルトについて調べてるのさ。」

「あ、図書館でぶつかった人だ」

六花が声を出す。それで俺も思い出した。

「あぁ昨日の子か。そんなことより君たちこんなところに何の用だい?」

「俺たちはここで肝試しやろうと思ってて、下見に来たんです。」

いい大人がアホみたいな真実を告げるな。俺たちまでアホだと思われるだろ。

「肝試し?そうか…気をつけなよ?ここは危ないらしいから」

「じゃあ俺は準備あるからお前と六花で学校の中探索して来いよ、昼間だし大丈夫だろ。」

「じゃあジャーナリストの人もどうですか?中も取材するでしょう?」

「そうだね、一緒に回れば怖くないね。あと僕の名前は北野正一郎だよ。」

「俺は鹿乃鈴です。さっきの奴が山中弘司。でこいつが俺の従妹の」

「邪王真眼の使い手、富樫六花」

その自己紹介でいいのか。

「ははっ、図書館で見たときから思ってたけど面白い子だね。」

まぁ全員の自己紹介も済んだし学校の中に入ろう。

…どこから?

「あそこに「いい忘れてたけど右の方に窓の開いてるところがあるよー!」

六花が見つけたようだが山中が叫んで説明してしまった。

言われたところから入ると廊下だった。

六花は無駄に洗練された無駄の無い無駄なジャンプで入ってくる。

北野さんは筋力がないのか少しもたついていた。

全員が入ったとき、小さな子供のような足音が聞こえた。

「さっき何か足音がしませんでした?」

「聞こえた」

「僕には聞こえなかったけど?」

誰かいるのだろうか。

「誰かいるのかー?」

いきなり北野が叫んだ。叫ぶなよ、うるさいし、六花もちょっとびっくりしてるじゃん。

すると遠くから山中の「うわあああああああ!!」という声が聞こえた。

そこまでのことじゃねぇだろ。

とりあえず周りを見渡しながら歩く。

「さっき誰かが階段を上っていくのが見えたぞ」

北野さんが見たと言うので二階に上がってみることにした。

「何かがガタガタ言ってるのが聞こえた。」

今度は六花だ。てかそれポルターガイストってやつ?

「この教室」

普通に開けて入るとそこにはイケメンと幼女がいた。

俺と六花の組み合わせもそれなりにおかしいが、こいつは完全に小五ロリって奴だぜ。

「あれ、佐藤さんじゃないですか。来てたんですか?」

「えぇ、ちょっと探し物に」

どうやら北野さんの知り合いのようだ。

「そっちの女の子は?妹さん?」

「そうですね。」

まぁだいたいわかった。

北野さんも佐藤さんについてはあまり知らないんだな。

取材ってことはここに来たのも数日前ぐらいだろうし。

「それじゃあ私は職員室のほうに行きますので」

そう言って佐藤さんとやらは幼女と行ってしまった。

山中はそろそろ準備とやらを終わらせただろうかと思い電話をかける。

…出ない。なんでだ?

「携帯の音があっちから聞こえる」

六花が指した先は第二教棟だ。

電話をかけたまま第二教棟へ向かう。

「こっち」

六花は生物室を指差す。この中か。

北野が扉を開ける。そして中に入った俺たちが見たものは…

真っ赤に染まった床と頭から血を流して倒れている山中だった。

「山中さん…」

「六花は廊下で北野さんと待ってろ!」

山中の脈を確認する。完全に止まっている。体温も下がっている。

死んでる。手当てしてどうこうなるものではない。

見たところ後頭部を思いっきり殴られている。

凶器は…血のついたシャベルが転がっているな、これか。

「北野さん、警察を呼んでもらえますか?殺人です。」

「な、なんだって!?それは本当かい!?わかった!警察に連絡するよ!」

現場はなるべく保存しておくものだよな。

「このことをさっきの佐藤さんに伝えに行こう」

職員室に行くとか言ってたな。

「六花、大丈夫か?」

「う…ん…」

知り合いの死体見るなんて精神的にキツイだろう。

「警察に連絡したよ。2時間ぐらいかかるって。佐藤さんのとこいくんだよね?」

「えぇ、彼が襲われる可能性と彼が犯人の可能性がありますからね。」

俺たちは走って職員室を探し、中に入る。

「佐藤さん!」

「どうしたんですか?」

無事か…犯人の可能性が上がったな。

とにかく伝えて学校から出て警察を待つか。

「佐藤さん、ここの生物室で殺人がありました。」

「それはほんとうですか?」

「えぇ本当です。早くここから出ましょう。」

「いや、まだ私はここから出られません。探し物が見つからないんです。それに見てないものは信じられない主義でしてね。」

「現場に行って確かめると?」

「そういうことです。」

このキチガイが。

「じゃあ行きましょう。六花と北野さんは妹さんといっしょにいてくれ」

俺と佐藤の二人で生物室へ向かう。

そして扉を開いて俺は驚いた。

死体がどこにもない。血もなくなっている。

「何もないじゃないですか?」

「なん…だと…」

まったく何がなんだかわからない。常識を超えた何かが起こっている。

「あまり遊びにつき合わせないでください。」

とりあえず職員室に戻り、六花と北野さんと一緒に学校をでる。

佐藤さんはまだ探し物で出ないらしい。怪しすぎる。

学校を出たのが四時、戻ったのが六時だった。

町のほうには警察が来ていた。

俺たちは事情を説明したが、よくわかってもらえなかった。

今は暗いので明日現場に行ってみるということになった。

ネタばれ:警察はチート

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