表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

二人の恋人シリーズ

交替

作者: 尚文産商堂

同じ部活のたった2人しかいない女子後輩の小柄巨乳の山宮里子(やまみやさとこ)と大柄貧乳の林一三(はやしいちみ)から、同じタイミングで告白をされるという、めったにない経験をした俺であったが、どっちかを選ばなければならないというタイミングで、俺は選ぶことができなかった。

だったら、1カ月交代で、どっちがいいかを選べばいいじゃないかという、よくわからない発想に至り、その二人の後輩に提案してみた。

したら、わずかな殴り合いと大げんかの末に、決めることができた。


最初の一カ月目。

初めに俺とのつきあう権利を得たのは、身長170台前半のBカップというスレンダー体型な林だ。

「よろしくお願いしますね、先輩」

「こちらこそ」

今決めるのではなくて、ただひたすらに、結論を先延ばしするだけのような気もしているが、それを気にしていては、先に進めることはないだろう。

「それで、今日はお弁当を作ってきたんですけど…」

「いいね、手作り弁当か」

笑っている林の後ろから、別の女友達と何かを話ながら、学食に来ている山宮が見える。

俺と目を合わしても、すぐにそっぽ向いてしまう。

なんだか、悲しそうな顔をしている。

「先輩?」

「ああ、ごめん」

意識を、前にいる林に戻す。

膨れている林のほほを、軽くつつく。

「大丈夫さ。今は俺たちだけの時間だから」

「本当ですか」

「ああ、本当だとも」

その言葉が、嘘なのかどうか。

その時の俺には、分からなかった。



1か月が経った。

俺は、次の付き合う相手である山宮へ言った。

「明日からは、よろしくな」

「ええ、林とは違うところを見せ付けてあげますよ」

どうやら、雲行きは怪しい方向に進んでいるようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ