r6. Hexcode
デーヴァ選抜プロジェクト
6. 着装
MWへの転移時、着装はそのまま適応される。
6.1. 着装の定義
着装に当たる物品は、以下のものとする。
* 当該ペダントの身体に接触している無生物
* 着装に接触している無生物
6.2. 着装の搬入制限
MWに搬入できる着装は、当該ペダントの身体からの直線距離が最も近いものを優先し、合計100kgまでとする。³
6.3. 物品の数え
強く結束され、一つの機能を遂行するものは、一つの物品と見なす。⁴
³: 直線距離は、当該物品から最も近い、当該ペダントの身体部位の表面までの距離とする。
⁴: 一つの物品として結束されている場合、重量制限までに当たる当該物品の一部のみを搬入することは不可能である。
***
次の週末、私は準さんに呼び出され、駅で待ち合わせをすることになった。
「陽葵、こっちだ」
「準さん!すみません、待たせちゃって…」
「大丈夫だ」
「じゃあ…行こうか」
***
ここは…ショッピングモール…?
「あの…準さん、ここで何を…まさか買い物…じゃないですよね?すみません、バカなこと言って…」
「いや、買い物だ」
「えっ?」
「陽葵と俺の服を買う」
「ええっ?!」
「その前に…食事だな。陽葵、何か食べたいものはあるか?」
「あっ、はいっ…私は何でも…」
「そっか。じゃあ行くぞ」
男女二人で待ち合わせして…ご飯食べて…買い物して…
これってもしかして…世間で言う、デート?!
ううん、私のバカバカ!!準さんに限ってそんなことは…
私たちは生き延びるための関係…真面目に考えないと…
でも…どうして…?
***
「…あの…準さん…?どうして全部黒い服なんですか…?」
「第一世界大戦時の、フランス軍の軍服って見たことあるか?」
「えっ?あ、はい、あの派手な奴ですよね?軍服にしてはすごく目立ってて…あっ、」
「もしかして準さん…これ、『向こう』で着るために…?」
「あ、言ってなかったか。悪い、論理が飛躍してた」
そっか…ただのデートじゃなかったんだ…
いやいや、デートっていうな!私のバカ!!
「『向こう』用はこれでよしとして…他の私服も見てみよう」
「えっ…?どうしてですか…?」
「男女二人で服買いにきて、黒い服ばっか見てちゃどう見てもおかしいだろ?デートに見せかけるにはもっとこう、かわいい服とかも買った方が…」
デート?!
いやいや、驚くな私!!!見せかけるっていったんだから、デートじゃないってことだよね?!
でも準さん…私とそんな風に見られてもいいってことなのかな…
ああ、変なこと考えるな!!
「陽葵?」
「えっ?ああ、はい!すみません!!ぼーっとしてました!」
「これなんかどうだ?似合いそうだけど…」
…普通に可愛い服…
「すみません、これ、試着大丈夫ですか?」
「はい、こちらにご案内いたします~」
「あの…準さん、その…どうですか?」
「うん、似合ってる。可愛い」
可愛い?!
なんでそんなことそんなにスッといえるんですか?!
もっと照れてほしいとかじゃないけど…
うう…もう考えるな!!
「すみません、これ、お会計お願いします」
「…ずるいです」
「うん?」
「いや、その…なんだ…そう!カモフラージュとはいっても、私だけ普通の服買うのはおかしいっていうか…」
「…そっか。それもそうだな…」
「そうですよね?!じゃあ、私が準さんの服選びます!!」
「えっ?」
「私が払いますから!!」
「ああ…じゃあ、お願い…」
試着室に入った準さんは、着替え終わっては、扉を開いた。
…かっこいいかも…
よし、準さんも褒めてくれたんだから、私もちゃんと言おう!準さんみたいにスッと…
「準さん!その…あの…えっと…」
「変か?」
「ええっ?い、いえ!その…すごく…似合ってると思います…」
「そっか。よかった」
…ちゃんと言えなかった…
***
「あの…準さん、今日は食事に服まで…ありがとうございます。私が払ってもよかったのに…」
「…いいよ。これは俺から始めた関係だし、今日連れてきたのも俺だ。そのための支出なんだから、俺が払うのは当然だ」
準さんって…本当に合理的にしか考えないんだ…
準さんに、純粋な善意はないのかも知れない。
でも…その行動に偽りはないし、それに私は救われてる。
「じゃあ、気をつけて帰って」
「はい!準さんも…また会いましょう!」
デーヴァ選抜プロジェクト
7. ゲーム
ゲームは、三種類に分けられる。
* チュートリアル
最初のゲーム。
選抜されたペダント1万名が、10名ずつ、千グループに別れて行われる。
制限時間は2時間。⁵
制限時間以内に、MW上での生存者一名が決定しない場合、グループ内の全ペダントの脱落となる。
生存者一名が確定した時点、もしくは全員が死亡、または制限時間に達した時点でゲーム終了となる。
* Official Game
略称OG、またはOゲーム。
管理者側によって定期的に開催される、全ペダントを対象とするゲーム。
周期は1ヶ月であり、特殊なルールが加わる。
制限時間に達した時点で、ゲーム終了となる。
* Private Game
略称PG、またはPゲーム。
対象ペダントの本名を知り、対象ペダントが半径50m以内の、視界内に存在し、対象ペダントを認識している場合、ペダントにより強制的に活性化できるゲーム。
対象となるペダントたちの呼び出しは、名前をトリガーとする。
よって、対象ペダントの半径1km以内に、当該ペダント所有のペダント文書の、正確な文書名を自身のペダント文書内に登載しているペダントが存在する場合、そのペダントも呼び出され、MW上に転移する。
呼び出されたペダントのうち、MW上の生存者が一名以下になった時点で、ゲーム終了となる。
⁵: MW上における時間を指す。




