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デーヴァ選抜プロジェクト
3. 参加者
オムウィキの「メンバー」より1万人を管理者側で選抜し、プロジェクトに招待する。
招待への拒否は不可能である。
参加者は対外的には脱退したものとされ、「ペダント」と称す。
3.1. ペダント文書
ペダントは、それぞれ自身の「ペダント文書」を持ち、自身に関する客観的な事実を記載できる。
文書名は、「Pedant: (本名)」となる。¹
ペダント文書への介入は、所有者本人と管理者側にのみ許容される。
ペダント文書は、当該ペダントが「ゲーム」中に死亡した場合、削除される。
ペダント文書に登載されなくなったペダントは、直ちに脱落となる。
脱落したペダントのペダント文書は、永久的に削除される。
¹: 例として、本名が「田中太郎」である場合、ペダント文書名は「Pedant: 田中太郎」となる。
***
俺は、止まっている点に向かって走っていた。
さっきの二人はなんとかなったけど…銃を持ち、状況も把握してる奴が相手になると…武器のない俺の方が不利になる。
このままだと…やられる確率が高い。
でも、これはただの殺し合いじゃない。
これはウィキユーザーの、衒学者たちによる殺し合い。
ルールブックの文章…そして、ここに来たときから感じていた身体の違和感。
賭けてみるしかない。
点の位置は、住宅街の民家の中。
罠の可能性もあるが…ここにいるのがどんな奴か、大体予想できる。
とにかく今は時間がない。一か八か…!
俺は音を立てないようにして、ゆっくり民家の中に入っていった。
あと10m…この部屋の中か。
俺は、警戒しながらゆっくり扉を開いた。
中にいるのは…幼い少女。
俺に気付いていないのか、部屋の隅にうずくまり、頭を抱えて息を殺している。
恐怖で逃げ出したのか…マップに位置が表示される以上、懸命な判断とは思えない。
まあでも、さっきの二人よりはましか…
まあいい。俺にとっては都合がいい。
怯えているようには見えるけど…敵意はないだろう。
利用できる。
「おい」
「ひっ、ひいっ…!」
少女は、立ち上がれず地面に座ったまま俺から離れようとしていた。
「落ち着け」
「たっ、助けて…」
「…助けてやる」
「えっ…?」
「お前、マップは確認したか?」
「マップ…?」
「頭の中で、出そうと思えば出せるはずだ」
「あっ…本当だ…これ…何なんですか…?」
「さっきの銃声、お前も聞いただろ?そいつが…今こっちに向かってきてる」
「ああっ…私…死ぬんだ…いやだ…死にたくない…」
「…だから落ち着け!時間がないんだ!」
「…!」
「このままじゃ、お前も俺も死ぬ。でも、俺に考えがある」
「…助けてくれるんですか…?」
「ああ、でもお前の協力が必要だ」
「…!」
「立てるか?」
「は、はい…なんとか…」
「お前、MA…武器はどうした」
「…持ってません…」
パニクってどっかに落としたか…
「じゃあ、これでも持っとけ」
俺は、少女にさっき台所から持ってきた包丁を持たせた。
「…でもこれじゃ銃には…」
「…だから、俺に考えがあるんだよ」
「…!」
「お前、名前は?」




