燃えて消えていく少女:複製
その少女は燃えている炎だった。
いつも燃え盛り、暗闇だらけの世界を灯して、明るくしていた。
しかし、少女の命は無限ではない。
いつかその命は尽きて、世界は暗闇だけになってしまうだろう。
そんな事になっては、その世界に生きている者達は困ってしまう。
だから、少女は考えた。
自分の炎が決して消えないようにと。
様々な方法を考えた結果、少女は自分の分身を無限に作る事を決めた。
自分の命が尽きる時に、別の自分を生み出して、その少女の炎で世界を照らしてもらうのだ。
そうする事で、その世界の人々は困る事がなくなった。
人々は喜んで、その少女を神様と長く崇めつづけた。