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第1章 The game begins 2

 チームオーナー兼監督のソキョンと、マネージャーの優佳は、4人のシムレーサーがそろったことに安堵もしていた。

 この4人で、グリーンヘル・カップの、24時間耐久レースを戦うのだ。

 耐久レースに関しては、他チームから助っ人をふたりまで呼ぶことが許されていた。

 龍一が初めて参戦し、勝利したForza E World GPで競い合ったライバルだが。今回はチームメイトとして共に戦うのだ。

 ソキョンは4人の背を見比べた。

 高い順に、アイリーン180cm、フィチ175cm、カースティ171cm、龍一169cmである。

 シムリグは背丈に合わせて調整出来るが、交代時のシート調整の練習もみっちりせねばと考えていた。

 1日目、Day1はまだ観客は入れないので、レストランを利用出来る。そこでコーヒーを頼み、ショーンにはオレンジジュースを頼み。

 同じテーブルについて、改めて一同ひと通りの挨拶をして。そのままミーティングになった。試合はもう始まっているのだ。

「龍一、背水の陣で試合に臨むのよ」

 とソキョンは厳しいことを言い。龍一は「はい」と頷いた。マネージャーの優佳は心配な気持ちを隠し、笑顔でともに頷く。

「走る順番は、スパイラル・K、レインボーアイリーン、ヴァイオレットガール、ドラゴンでいくわ」

 ひとり2時間走るが、タイヤの問題があるので1時間ごとにピットインし、タイヤ交換と燃料補給をする。4人で一巡すると8時間になる。24時間なので、3巡することになる。

 もちろん、ノントラブルでいければ、の話である。思わぬトラブルが起これば、イレギュラーな対応を迫られる。

 アレクサンドラとマルタはショーンをあやしている。

 周りを見渡せば、他のチームも、引き締まった面持ちで向かい合っている。

 隣のテーブルに、左腕にファイヤーパターンのタトゥーを入れたレッドヘアの白人女性が付いた。

「よおー」

 と、男性が龍一たちに声を掛ける。

「あ、こんちわっす!」

 龍一は咄嗟にいい声で挨拶し、会釈し、フィチたちも同じく会釈する。龍一と優佳以外は久しぶり、および初めての対面である。

 隣のテーブルには、日本のeスポーツチーム、レッドブレイドがついたのだ。

 ファイヤーパターンにレッドヘアの白人女性は、ハンドルネームはハニーベア(Honey Bear)こと、ヤーナ・アリスタルホヴナ・リュビーモヴァ。

 ロシアのウラジオストク出身だが、戦争反対の意思表明のために、ゲーム国籍は地球儀マークの、その他の国・地域にしていた。

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