表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/104

第1章 The game begins 1

 ついに迎えたForza Sim Racing Green Hell Cupの開幕。

 長い残暑が終わり、涼やかな空気が世間を覆い。オリオン座をはじめ、秋からの星座が夜空に燦燦と煌めくようになったころ。

 HOM電気が貸切るビルのロビーでは、出会いや再会を喜ぶ声があちらこちらであがっていた。

 心地よい秋晴れの日である。ビルは活気に満ち溢れていた。

「Hey Dragon! 久しぶり!」

 そう言って溌剌と龍一の手を握るの若い黒人女性。ハンドルネーム、ヴァイオレットガール(Violet Girl)ことカースティ・フリント。屈託のない笑顔と輝く瞳で龍一を見つめる。

「あ、ああ。元気でなにより」

 龍一は照れる素振りを見せながらも、笑顔で応えていた。

 Dragonとは龍一のハンドルネームで、この試合のエントリーリストでも、そのハンドルネーム、Dragonで登録し、試合中継に表示される。

 彼女はイギリス出身で、イギリスのチーム、チームヴァイオレットに所属しロンドンを拠点にグローバルにeスポーツの試合に参戦している。

 その傍らでは、白人女性のレインボーアイリーン(Rainbow Eileen)ことアイリーン・エヴァンスとフィチが握手をして再会を喜んでいた。レインボーアイリーンはもちろんハンドルネームだ。

「スパイラル・K(Spiral K)の足を引っ張らないように頑張るわ」

 と、レインボーアイリーンはフィチをハンドルネームで呼んだ。フィチは、

「僕も、足を引っ張らないように頑張ります」

 と応えた。

 レインボーアイリーンのそばには幼い男の子を連れたアジア系女性と、ウェーブする黒髪も艶やかなラテン系の女性がいる。

 アジア系女性はアレクサンドラ・ルオ、レインボーアイリーンのパートナーで、幼い男の子はふたりの息子のショーンだった。

 アイリーンとアレクサンドラ、ふたりはレズビアンカップルだった。

 もうひとりのラテン系の女性は、アメリカはニューヨークの、レインボーアイリーンの所属するチーム・PRID-e(プライド)の監督で、トランス女性のマルタ・パラといった。

 アレクサンドラとショーン、マルタはレインボーアイリーンに付き添い観戦に来たのだが。ウィングタイガーが招待したゲストでもある。

「レース楽しみにしているわ!」

 と、満面の笑みでマルタはソキョンと握手する。

 最初の握手をし、次いで龍一とアイリーン、フィチとカースティが握手をする。

 それから、チーム関係者それぞれと握手を交わす。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ