LXXXVIII 知的好奇心から
気づかないと思ってたのか…?
リヴィアーは実力者だ、できる限り敵に回したくないし、リミーに迷惑はかけられない
「改めて聞く、誰だ、お前」
「初めまして…じゃないか、リミーに憑いてる吸血鬼だ、危害を加える気は無いから、安心しろよ」
「…お前、どうやって起きたんだ?」
「リミーが吸血鬼の力を開花させようとしてたみたいでな、その時に目ェ覚めませてもらったよ」
「そうか、リエル、何故こいつを野放しにしている?」
「…体を貸す代わりに力を貸すっていう約束だから、かな」
「…そうか」
信じれないよな、裏切ったと思われるかもな、
だがリヴィアーのことだ、リミーのことは信じてくれるだろうし…
私は嫌われても、なんの問題もないか
「…まぁいい、で、何の用だ」
「…あー、そこら辺ちゃんと考えてなかったな」
「じゃあ帰ってくれるか?」
「あー、じゃあ他の国について教えてくれよ、おr…私の記憶の最後はオルヴォワールが沈んだところで止まってるんだわ、色々変わってるんだろ?教えてくれよ」
…この空気感、嫌すぎるわぁ…
吸血鬼がリヴィアーをイライラさせてくるせいでこっちがヒヤヒヤする…
「…それを言って、なにか意味があるのか?」
「ないぞ?…あーいや、私が他の国に行く時のガイド代わりに、かな」
「そんなの、隣にいるやつに聞けばいいだろ」
「嫌に決まってんだろ、こいつ上から目線だし早く帰らそうとしてくるし」
「くだらない、俺にそれは関係ない、さっさと帰れ」
リヴィアーも結構イライラしてるな…
「まぁまぁ、そういうなって、私が協力するのは沼人案件なんだぜ?…見分けずがむしゃらに殺すつもりか?」
こいつ…うっぜぇ
「リエルは沼人の選別はできないのか?」
「種族を当てるのは容易だが、あくまで私が見れるのは「その者の自認種族」のみだ、沼人の面倒なところは自認種族が元の種族のところだ」
「つまり?」
「そいつが自分を人間だと思ってるなら私はそいつを人間だとしか判断できないってことだ」
「なるほど…神なのに?」
「リミーがもっと使いこなせるようになれば私の力の使用範囲も広がるんだよ」
…今話してて思ったけど、やっぱり吸血鬼の力があった方がいいんだよな…
1番の理想はリミーが吸血鬼の力を使いこなせるようになることだけどまも…
夢のまた夢だな、
「…はぁ、わかった、いいだろう、国関連で何を聞きたい?」
「…どいつの国で、どれをするといけないかだけでいい、長話は嫌いだ」
「まずアプリコット・レヴェリー国とアズール王国、この二つは複数の国の集合名称のことだ」
「へェ、そんなのもできたのか」
「次にナスタチウム州、そこはプランクの領地だ、身分を証明する手段がないと捕まる」
「ライアント諸国、マチタン州、ルルベイア州、タイア国、ルカ・ユービ諸国、コリアン王国、ライア連邦国は人間の領地だ、魔物は悪と判断される」
「じゃあそこいらには行かないようにするかな」
…思った以上にちゃんと聞いてる、なんだこいつ、何が目的だ?
「トープ州はウィアードの領地だ、基本的に無法地帯だが、ウィアードの館に入らないようにだけしろよ」
「…なぜだ?」
「知らん、あとはアイリス諸国だな、アギシャンの領地だ、殺人とかしなきゃ基本は何しても大丈夫だ」
「そうか、助かる」
「話が終わったなら帰れ」
「そうするよ、ここはずっと朝で気が狂いそうだ」
…吸血鬼、何のつもりで…
「リエル、明日にはナスタチウム州に行くぞ」
「わーったよ、迷惑かけたくないし、もう帰るぞ」
「じゃあな〜」
…はぁ、明日も動くのか…辛
吸血鬼は一体何がしたいのか…
ずっと朝の理由は後に活動報告で話します
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