LXXXVII 聡明な人
…はぁ、憂鬱…
リミーの体を7日も渡すなんて…
どうにもできないのが辛い…
「よォ?創造神さん?」
「こいつ…ヘラヘラしやがって…」
「できる限り夜月たちとは関わるなよ、会ってもリミーのフリしろ」
「ま、そんくらいはいいだろう」
「で、どこ行きたいんだ?」
場所によっては困ることが増えるんだけど…
「あー…じゃ、ジェノサイド・メシア共和国、なんてどうだ?」
こいつ…的確に面倒な位置に行こうとしやがって…
リヴィアーは聡明なやつな上リミーと付き合いが長いから多分というか絶対気づくんだよな…
事情説明とかしないといけんのめんどっちぃ…
「なんだ?行かないのか?」
「行きますよ行けばいいんでしょ?」
とりあえずは怒られる気持ちだけ作っとこ…
転移後:ジェノサイド・メシア共和国
「ほう、昔となんら変わって…いや、住む生き物の数が増えたか、実に喜ばしいことだ」
「思ってねぇことをペラペラと…」
「お、なんだクロリス亭って、昔は見なかったぞ?腹も減ってるし、行くぞ」
うげ、そこ植物神がいるとこじゃん…
「一応言うけど、リミーのフリは忘れるなよ、そこ義妹が経営してる店なんだから」
「…どーしよっかなァ?」
「貴様…」
クロリス亭
「軽く昼食にするかな」
入ってしまった…
もう戻れない…
「あ、姉さ…んんっお二人ですね、お席ご案内します」
あからさまにごまかしたな…隠してるのか?義兄妹ってこと
「へぇ…鵜豚…そんなのあったか?」
「昔あった丸焼肉をそれっぽい名前にしただけでしょ、さっさと食べて帰るよ」
「はいはい」
食事は提供され、その後は時に滞りなく進んだ
吸血鬼は何もなかったように食事を進め、対して会話はなかった
思った以上に吸血鬼が暴れない、本当にどうして?
思惑が見えなさすぎて怖いまであるな…
「ふぅ、食った食った、リヴィアーだったか?はいないのか?」
「…会いたいの?」
「あぁ、もちろん」
「はぁ…わかった、連れてくよ」
めんどくさくなりそう…
「…マジェスティ様、アルミーン様の様子が変です」
「そうか、わかった」
ジェノサイド・メシア共和国:メシア城
「リヴィアー、会いに来たぞ」
「お、えーっと…」
「リエルだ」
「リエルだったな、数日ぶりか?」
「そうだね、そんなに久しぶりじゃないかもまぁでも久しぶり、リヴィアー」
こいつ猫被りやがって…腹立つ〜!!
「変だとは思ってたが、確信に変わった、お前、誰だ?リミーじゃないな」
「…へェ、案外気づくもんだね」
ジェノサイドメシア共和国で一体何が起きちゃうの〜!!
次回!リミー死す!(嘘です)
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