LXXXII 神からのお達し
はぁ…沼人のことは待ちだし、今できることって大してないんだよなぁ…
「お嬢様、お客様です」
「お客って…呼んだ覚えないんだけど」
「朱色の髪に青のグラデーションがかかった髪の方でしたが…追い払いますか?」
朱色…ルビーか!
「いや、応接室に案内して」
なんで急にルビーが…?天界で何かあったのか…?
応接室
「あらリミー、お取り込み中悪かったわね、ここの紅茶、とっても美味しいわ」
「それは良かったです。で、何かご用ですか?」
「悪魔たちの巣窟の方で抑えてた大罪の悪魔たちが急に活性化しだしてね」
「活性化?」
「そう、神器はギリシャの方で管理してもらってるから大丈夫だけど、それでも多少の魔法なら使えるようになってる、あなた、何かした?」
トート・ザラキエルのことだよね…
あそこでは特に何もなかったし…
「いえ、私は何も、悪魔関連でしたらリヴィに聞いてみましょうか?」
「あら、大丈夫なの?」
「えぇ、おそらく大丈夫かと」
「ならいいけど…そっちは沼人のことで困ってるんじゃないの?」
沼人のことも知ってるのか…ってなると隠し事はしない方がいいよね
「そうですね、トープ州で現在管理しているようですが、そこに優里たちが来た場合戦いに集中し管理が疎かになる可能性もあります」
「それは大変ね、なら確かにリミーの方でも何か対策を練っていた方がいいかも」
「本来ならコーピになっている者だけどうにかできれば良いのですが、私にはその力がなく…」
「あら?あなたの目はいい方だと思っていたのだけど」
私視力良くないけど…
「そうでしょうか、そう見分けれるほど目がいいとは思っていないのですが…」
「なるほど、目と再生力がいい吸血鬼の力が開花していないのね」
「どう言う意味でしょうか」
「そのままの意味よ、あなたの中には吸血鬼と創造神と人間の力があるから、吸血鬼の力も引き出すことができるんじゃないかと思って」
リエルに肉体を与えた感じで…ってことなのかな?
『いやぁ私はおすすめしないよ、あいつは捻くれてるしリミーが嫌いだから体は与えなくていいんじゃ…』
「すみません、開花させるにはどうしたら良いのか教えていただけますか?」
「魔坑本部との戦いで結界を張った時と同じよ、その力を使い続ければいいの」
「吸血鬼の力を…?」
「あなたは五月雨白夜も持っている血液操作が使えるでしょう?それが吸血鬼の力よ」
そうだったのか…じゃあずっと出血しろとか、そう言う話?
「まぁ、無理にしろとは言わないわ、初代創造神に肉体を与えた時と同じようにしても多分うまく行くだろうしね」
「ですがリエルはお勧めしないと言いました」
「リエル…へぇ、そんな名前がついたのね、まぁ初代が言うことも私が言うことも話半分でいいんじゃないかしら」
…行き詰まったら、考えるか
「今回は有意義な話し合いができたこと、感謝致します」
「あら、いいのよ、リヴィアーとやらと話すのも忘れないでね、あくまでもここに来た目的は悪魔活性化の原因を突き止めるためだから」
「重々承知しております、またいらっしゃる時はできれば事前に言ってくださいね」
「善処するわ、ではまた」
…やっと帰った
はぁ、疲れた、
「夜月、いる?」
「ここに」
「リヴィに話したいことがあると伝えるよう黒呀に話しておいて」
「承知しました」
リヴィとの話し合い次第で今後の動きも考えるか
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