LXXV 異常正常
「疲れてるみたいだな、もうちょっとだから耐えろ」
「うぅ…地獄」
まぁ実際地獄だからなんとも言えないんだけど…
はぁ、早く寝たい、今何時よ…
『26時49分36秒』
秒までは聞いてない
『まぁでも色んな書類があるし明日には見つかるんじゃないかな?』
そうだね
「あら異常、その女子はどこから拾ったんじゃ?」
異常?…あ、こいつか
名前がないらしいから…一応でついてるのか、
「正常か、何か用か?」
相手が正常ね、仲悪いのかな?
「神の気配がする女子を連れ歩いとれば嫌でも目を引くじゃろ?」
「リミーは七代目創造神だ、それ以上でもそれ以下でもない」
「なぜ悪魔の巣窟に神を招き入れたんじゃ、答えよ」
「調べごとがあるらしいからだ、僕だって全王神に叱られたくはないんだよ」
うへぇ…気まずい…
「とにかく、一旦寝泊まりできるところに案内したいからどいて」
「泊める?それは流石に許容できぬ、帰れ」
「それでリミーがそこらにいる悪魔に殺られたらこっちの責任なんだけど、最悪僕ら全員死ぬくらいならここに招いた方がマシでしょ」
「そうか?おい女子…じゃない、リミーよ」
「何?」
「お主、後継者はおるか?」
後継者?私子宮ないから子供できないけど…
『神様の後継者は指定性だよ、リミーはまだ選んでないからいないね』
どうやって継ぐの?
『私が憑くんだよ、リミーが死んだら継がれるシステムだね』
なら後継者を選ばないまま死んだらどうなるの?
『全王神が生かしてくれるなら一時期植物状態になってしばらく経てば生き返るよ』
生かしてくれなかったらどうなるの?
『そのまま死んで私が選ぶよ』
なるほど
「いないよ、それがどうしたの?」
「ならば死んでも問題はないじゃろう、全王神が生き返らせるじゃろうし」
二回も周りに心配かけたくないんだけど…
「関係ない、いくぞ」
「あ、うん、」
「…ふん、まぁ良い、明日には帰るんじゃよ」
「善処します…」
『気にしなくてもいいんじゃない?こっちの気分次第で殺せるんだから』
いや…面倒ごとはNG
『めんどくさがり屋め…』
知らんな
『あ、約束忘れてないよね!?私ちゃんと叶えてもらうんだから』
はいはい、覚えてるから黙って
「何ぼーっとしてるんだ?行くぞ」
「はーい」
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