LXVIII 提案
神導王朝アルミーン・カントリー:リミーの自室
「お嬢様、プランク・バーミリオン様から手紙が届いています」
プランクから手紙?
マチタン州関連かな?
『リミーへ
殺害依頼の出てた鬼小僧の件だが、リヴィアーのところの従者?か何かだとわかった。
リヴィアーの元へ返すか悩んでいるからリヴィアー、俺、リミーの三人だけで話し合いができる場を設けてくれると助かる。あとできる限り早くしてくれるとありがたい、鬼小僧が衰弱していてこのままだと話にならない可能性がある。頼んだ。
プランク・バーミリオン』
…ふーん、なるほど、こりゃ大変、
いつも邪悪ナ宴を開催してる場所じゃダメなのかな?
『元々あそこは私が作った神聖な空間だよ?ダメとまではいかないけどお薦めはしないかな』
なんでよ、理由になってない
『…あそこは大勢の魔力で空間を亜空間内に維持してるから、三人だけで維持しようとすると話し合いが終わる前にみんな力尽きちゃうよ。本来ないものを無理矢理置いてるから少なくとも五人はいなきゃいけないよ』
三人だとどれくらいの時間しか維持できないの?
『五分…いや三分?それだけ行けばいい方かな、私が助力しすぎるのも上の神どもが怒りだすからね。無理だよ』
上の神どもってそんな厄介なの?
『リミーが一人の人間にとって厄介な存在なら上の神どもは今のリミーくらい厄介だね』
わかんないよ
『世界に影響を及ぼすくらいの存在ってこと、まぁ厳密には全世界…他の世界まで行くんだけどね』
…私が会うことはできないの?私もリエルの力があるからとはいえ神でしょ?
『リミーがプランク達と話してる間に交渉してみるよ、上手く行ったら案内してあげる』
よっしゃ
『めんどくさがりのリミーがそんなこと言うなんて珍しいね、なんかあった?』
昔の私に関連するものがあるかもだからね
私の今の最優先事項は場所作りだけど、最終目標は記憶を取り戻すことだからね
『そう、別に天界に大したものはないし、記憶関連のものがあるかはわからないけど…ないとも言えないからね、行ってみる価値はあると思うよ』
「お嬢様、何かお悩みごとでも?」
「あぁいや、どこにしようか悩んでただけだよ、プランクの宮殿でできないか手紙を送るから、少し待ってて」
「ですがそれなら我が館でもいいのでは?」
「少し疲れてる子がプランクの元にいるみたいでね、衰弱してる子を無理矢理ここに連れてくるのは疲れるでしょ?」
「お嬢様はお優しいのですね、かしこまりました、黒呀に待機するよう伝えておきます」
「ありがと」
ふぅ、バーミリオン宮殿がダメな時のことも考えておかなきゃ…
めんどっち
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