LXI 栄光の利用
ナスタチウム州付近
アレンと会えたのはいいんだけど、どうしよう
ナスタチウム州に入れないとみんなでライアント諸国に帰れないよ…
帰るにしてもルルベイア州は戦争中で危険だし…
あとここら辺砂漠だから長居したくない…
「ねぇアレン、飛行魔法でどうにかならない?マチタン州とナスタチウム州の国境まで運んでくれたら転移場召喚でどうにかなるんだけど…」
「人二人を浮かせつつってなると結構きついかも…魔素とか魔力が足りるかどうか…」
「足りなかったらどうなるの?」
「生命力で代用だね、使いすぎると死んじゃうよ」
ひえっ…怖すぎ…
魔法ってそんな命がけで使うものなんだ…
でも飛行魔法が使えないなら本格的にどうしたらいいんだろ…
今転移場召喚を使ったら行けてマチタン州のど真ん中付近になるでしょ?
戦争中の国を徒歩で渡るのはさすがにきつい…
「国境には転移場召喚できないの?」
「できないってことはないけど、微調整もそれはそれで魔素使うし」
「ってなるとペリペティアを見つけなきゃだね」
「ほんとどこにしまったんだろ…」
バックの中探しまくったけど見つからないし…もしかしてどこかで落としたとか…?
だとしたら最悪なんだけど…
ペリペティアってネックレスみたいな感じだから、ワンチャンどこかに売られてるかもだし
うぅ、そうじゃないことを祈ろう…
「私名義じゃ入れない?パーティーですっていえばさ」
「それを証明するものがない限り通してくれないよ…」
「星鏡蝶を倒したっていう証明書が…あったあった」
「ほんと!?」
それがあればナスタチウム州に入れるかも!
「ほう、また君ですか、ペリペティアを見つけたんですか?」
「これ、私たちが星鏡蝶を倒したっていう証明書、これで通してくれるでしょ」
「…確かに事実ですね、ライアント諸国で星鏡蝶が倒されたという噂はどうやら本当のようです」
「これで通してくれるよね」
「先ほどは無礼な行為をしました、こちらへ、ご案内します」
っしゃあ!星鏡蝶倒しといてよかった!
にしてもアレンは天才ね、私と肩を並べられるくらいにはね
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ナスタチウム州内部
ここが魔王が統治する国…
いろいろ警戒しながら先に進んでいかないとね
「お、ユウリ!入れたのか!」
「うん、そっちも大丈夫だよね?」
「たかだか半日くらいだ、特に何も起きてないぞ」
「隣の方は?」
「アレン、ユウリと旅をしている者だ」
「わかった、俺はカルト、冒険者だ」
「私はサラ、魔法使いよ」
「私はファカルティ、試験の担当をしている教員よ」
うんうん、みんな集まったし、あとは少し休んで出発だね
「それじゃあユウリ、国境までの道はわかってるからさっさと行くぞ」
あ、休まないのね、はい
冒険者には無限の体力と魔物の特徴を覚える頭脳が必要です
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