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LX 天然礫のまぐれ当たり

 にしてもプランクは大丈夫かな…

 実力があるとはいえ、守るものがあると人は動きにくくなるし…

 …本人に確認した方が早いか。


 _______________


 ナスタチウム州:バーミリオン宮殿


「プランク!遊びに来たよ!」

「リミー?どうしたの?」

「いやほら、最近プランクの周り物騒じゃん?大丈夫かなって」


 ちょっと強引な言い分だったかな?

 まぁ危ないから確認に来たのは事実だし


「特に変わりない、それにリミー達もいるだろ?」


 男口調…扉の向こうにいる誰かの影響かな


「プランク、扉の向こうにいる人は?」

「あら、気づかれちゃった?」

「ジョン、リミーは魔王だぞ?気配感知がないわけないだろ」


 ジョン…ふーん、耳が横に長いし、小妖精か

 にしても前髪が三つ編みの人とかいるんだ…


「はじめまして、私はジョンブリアン・バーミリオンと言います、以後お見知りおきを」


 まて、バーミリオン?プランクと同じ…ってことは姉とか妹とか?

 まさか…まさかだけどね

 前々から気になってたあの指輪はそういう…?

 この世界には指輪に深い意味はないと思ってたけど…


「プランクの…奥さん?」

「あら、わかった?」


 当たったかぁ…

 いやまぁ道化の姉か妹が小妖精なんておかしいもんな


「まさか結婚してるとは…」

「結婚してると何か変わるのか?」

「いや…ちょっとびっくりしただけ」


 魔王は全員独身だと思ってた…

 いやまぁ数億年を生きる魔王に伴侶がいるのはおかしいことではない…よな?

 じゃあリヴィにもワンチャン…?

 いや、いたとしたらこっちに来過ぎだな、ありえんか


「にしても魔王様に会えるなんて光栄ね、」


 お前の夫も魔王だぞ

 …でもこれで、ナスタチウム州に敵が来たらプランクは守るものの多さに耐えれるのか…?

 妻に民、国に仲間、ワンチャン子供も…

 プランクにそれは、ちょっとかわいそうな気が…

 …あれ、なんで私かわいそうなんて思ったんだろ、確かに失ったらかわいそうだけど…

 守るものの重圧に耐えさせるのがかわいそうって私思ったよね

 …記憶に関係してるのかな


「どうしたリミー?」

「大丈夫ですか?」

「…少し考え事してただけ!じゃあ私はこれで、気を付けてね」

「リミーもな」


 …館に戻ってから思い出すか


 _______________


 神導王朝アルミーン・カントリー:図書館


 …プランク、道化、小妖精、バーミリオン

 バーミリオン家の書籍でも見るか、きっと何かあるはず…

 これは…色か、違う

 …あ、あった。{バーミリオン家、道化の話}…日記みたい

 …書いてあるの大体舞台に立つ話…


「新しく生まれたあいつは芸の才能がない、バーミリオンの名を持っていながら観客一人笑わせられない」

「だがあいつは武術に長けていた、だが関係ない、魔王になりたいなんてほざいて、そんなこと考える暇があるなら芸の一つでも覚えればいい」


 酷い言われようだ、かわいそうに、にしても魔王になりたい…プランクのことかな?


「ある日紅髪の少女が来た、その日の担当はあいつだ、案の定、誰も笑わず去っていった」

「ただ一人紅髪の少女は静かに拍手をし、『君ならきっと、君の夢をかなえられる』そういった」


 紅髪…?私か?


「そのうち、あいつは魔王に匹敵するほどの力を持ち、魔王の長も認めるほどになった」

「あいつは俺の自慢だ、俺の息子の"プランク・バーミリオン"」


 …思い出したっちゃ思い出した

 あの日は確か魔王になりたいという道化の話をリヴィから聞いたんだっけ

 面白そうだったから見に行ったら、思った以上に殺陣の才能があったんだ

 あれは磨けば光ると、そう思ったはず…

 そうか、プランクは笑顔の面をかぶった道化じゃなく素で笑えるくらいには幸せになったんだな

 …祝い金でも渡すか

天然礫のまぐれ当たり:思いがけない幸運が舞い込んでくること

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