XXXI 後処理
R06/01/22・編集
神導王朝アルミーン・カントリー:館内
館内に入るや否や、リヴィが少し険しい顔になって
「リミーは、なんであの人間を殺そうとした?」
と聞いてきた。まぁ普通に考えれば今まで殺すなって言ってたやつが殺そうとしてるんだ、そんな質問するのは当たり前か
「シルルが撃たれたんだもん、大切な従者を想って何が悪いの?」
事実を淡々と述べる。間違ったことは言ってない。
「今のリミーにとっては、人殺しはどれくらい重たい罪なんだ?」
「うーん…特にそんなに重い罪じゃないかなぁ。今ちょっと冷静になれてないからかもだけど」
「そうか、じゃああの人間はどうするつもりなんだ?」
「わかんない、どうしようか」
なんかすっごい怒られる予感。
リヴィの怒る顔なんてなかなか見れないから別にいいんだけど…
「じゃあ嬲ろう」
「へ?」
「面白そうじゃないか?爪剥いだりすんだよ」
「それは拷問では…」
「昔のリミーはやってたのに?」
「うそでしょ!?」
「マジマジ」
私が…いややりそうだな
つーかなんでリヴィはそのこと知ってんだよ…
どこまで知ってるんだこいつ…
「で、どうするんだ?」
「んー…人間ってさ、高値で売れる?」
「おう、大体3000万アルくらいで売れたはずだぞ」
(確か1アルが100円くらいだよね。てことは…30億とか?)
「結構高いね」
「売るのか?」
「まぁね、売れるなら売ろうかな」
人間売る場所とかあんのはやっぱ異世界感あるな
闇市とかってことなのかな?
「んじゃ伝手あるから手助けしてやるよ」
「あ、ありがとう?」
こいつの人脈なんなんだよ…
「あ、あと結界も解いとけよ、早く解かなきゃ魔素なくなるぜ?」
「はは…もうほぼないよ」
「さっさと解け、死ぬぞ?」
「ういっす」
「結界解除」
ベールのようになってた結界が上から綺麗になくなっていく
その瞬間にも虚脱感を感じた
「うぅ…疲れた…死ぬ」
「使いすぎだ、寝ろ」
「あー…うん」
寝室に行こうと立ち上がった瞬間視界内がブロックノイズで埋め尽くされた
魔素がなくなりすぎたのか、気を失ったみたいだった
倒れた時の衝撃も特になかった。まぁいっか。リヴィもいるし
???後…
「…ミー、リミー」
「ん?んー…あ?」
「お、起きたか」
枕っぽくない感触、硬いのが頭の下にある感じ
視界内にはリヴィの顔と無駄にデケェ筋肉、視界内が男臭いわぁ…
「ちょっ…と待ってね、起き上がるから…」
「大丈夫だぞ。完全に起きるまでこのままで大丈夫だ」
「私が嫌なんだけど」
「でも5日ぶりに起きたんだぞ?疲れてるだろ」
「まって5日間も寝てたの!?」
知らなかった。魔素ってなくなると何日も寝るんだ…
「寝てた寝てた。せめて脳が起きるまでこうしてろ」
「普通に膝枕が寝ずらいだけです!!」
「なんだ、そうか、じゃあこのままでいいか」
こいつは何を言っているんだ
今の膝枕体勢、 普通のでも結構キツいのに筋肉硬すぎて頭と首がすっごい痛い
「っていうか5日間ずっとこうなの?」
「?おう。そうだぞ」
「暇なの?」
「まぁいいじゃないか」
「もう起きてるんで、大丈夫です」
「そうか、つまらん」
「はぁ、頭痛い」
まぁいいや、あいつ…タルタルだっけ?のこと気にしないと…
はぁ、頭痛い
1アルが大体100円です。
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